　皆さんこんにちは。これまでは、HBVに一度感染すると肝細胞からHBVを排除することは困難と言われてきましたが、もしかしたらそれが可能になるかもしれません。

　HBVは下図の様に肝細胞に侵入した後で、rcDNAからcccDNAに変換されて感染が完成しますが、その過程でFEN１（フラップエンドヌクレアーゼ1）を必要とします。つまり、FEN１が無ければHBVには感染にないのでっす。

　人間の細胞には免疫細胞以外にも、細胞核内のウィルスDNAを排除する機能もあるようで、cccDNAもある程度は破壊されます。エンテカビル等の核酸アナログ製剤の服用で、２年以上経過するとS抗原等が減少することがありますが、その働きの証明だと思います。核酸アナログ製剤によってウィルス生成が抑えられと、肝細胞への新規感染も防げますので、上記の通りcccDNAに感染した肝細胞も減少するのではないでしょうか。

　とにかく一日も早く、FEN１の働きを阻害する薬ができることを願います。

　では今日はこれで終わります。皆さん最後までお付き合いいただきありがとうございました。

（参照記事）

B型肝炎ウイルス複製の鋳型となるDNAの形成に関わる酵素を発見 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

www.amed.go.jp

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HBVが肝細胞から排除可能になるかもしれません