昨日の都心から見た夕日はとってもきれいだった
そのきれいな夕日を眺めつつ、山崎豊子の沈まぬ太陽という小説を
思い出していた
最近、角川映画から映画としても上映されていた
小説を読まれた方も、映画を見られた方も大勢いらっしゃると思うし
僕もこんな面白い小説は他にはないくらいはまったし、映画も見た
でも僕には一つだけ「なぜ?」という思いがあった
なぜ、主人公である恩地元は、会社を辞めて転職しなかったのだろう
(ほとんど、職業病ですのでお許しください)
もちろん、主人公が転職してしまったら物語は終わってしまうし
転職しない理由がちゃんとあるからだと言われてしまえばそれまでだが
この小説には、実在のモデルもいるという話でもあるし
仕事柄、つい、引っかかってしまう
小説上での話しということを前提に考えてみた
なぜ、主人公の恩地元は転職しなかったのか
1、自分か帰属する会社が基本的に好きで好きでしかたなかった
2、どんな配属になろうとも、必ずキャリアはアップし、配属先も
改善されるであろうと希望を持っていた
3、収入が良かった
4、退職後や老後のことを考えて、保障がしっかりしていた
5、社会的なステイタス
6、組合もやっていたし同僚や後輩のことを考えた意地
7、終身雇用が当たり前だという価値観
8、転職先がなかった
他にもありそうな気がするが、一般的に転職しない理由はこんな感じか
でも、それぞれ、良く考えてみると
1、自分か帰属する会社が基本的に好きで好きでしかたなかった
→この小説での恩地元に対する人事は、好きで好きで仕方のない会社からは
お前をきらいだきらいだと言われているようなもので、こだわりを持つには
ちょっと違和感がある
2、どんな配属になろうとも、必ず人事は変わるし、配属先も
改善されるであろうと希望を持っていた
→8年も左遷人事をされて、本当に希望があったのか疑問
3、収入が良かった
→恐らく生活費には困らなかったように思うが転職しない理由としては希薄
4、退職後や老後のことを考えて、保障がしっかりしていた
→これも、恐らくしっかりした保障体制があったと思うがこれも転職しない理由としては希薄
5、社会的なステイタス
→社会的なステイタスを気にするような人が組合活動をするとは思えないし
6、同僚や後輩のことを考えた意地
→うーん、ひょっとしたら作中の人柄からすると少しはあるかも
7、終身雇用が当たり前だという価値観
→終身雇用は当たり前という価値観を壊されるような待遇や出来事は
たくさんあったように思う
8、転職先がなかった
→もちろん希望条件によるが転職しようを思えばいくらでもありそう
ということを、総合的に考えてみると
労働組合委員長として経営陣と対立した結果、
カラチ、テヘラン、そしてナイロビの足掛け8年に渡る
「現在の流刑」にも等しい左遷人事を受けた時点で
転職をするべきだったように思う
この時点であれば、年齢も若いし、いくらでも転職先は候補に
あったのではと思う
後半、再度海外への転勤を命じられるが、このときは転職には
難のある年齢に達している
航空業界に拘るのであれば、他の航空会社だって外国の会社まで含めれば
いくらでもあったのではないだろうか
結果的に、母親との死別や、家族との分かれなく、新しい未来が開かれたように思う
もっと、俯瞰してみると、このようなパフォーマンスの高い人財が
8年もほとんどちゃんとした仕事をせずに海外にいたことは
日本経済界にとっても、本人にとっても、全くもったいのない時間だったのではないだろうか
バラ色の転職になったかどうか分からないが、少なくとも8年は
何らかのキャリア、転職先での会社貢献、そして社会貢献につながったのではないだろうかと思ってしまう
この小説のモデルになった方は、恐らくもっと違った状況で
恐らく、なるほどなと思う転職しない理由があったのではと思うし
どうしても、小説や映画など一つの角度からの視線をデフォルメするので
そこに、感動や面白さが存在するのだが
人財コンサルタントとしては、あれだけの人物が8年も・・・・
ああ、勿体無いという、職業病的な考えが出てきてしまう
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