このブログの存在を完全に忘れていたのですが、メール整理をしていたら自分のブログが出てきました。
10年ぶりに更新してみることにします。
さて、10年前の僕は、2か月でブログを放棄し、勉強したり寝たり引きこもったりして過ごしていました。
前期の途中から大学には一切行かなくなり、窓のシャッターもしめて、電気を消せば真っ暗な部屋の中で暮らしていました。一か月の間、人としゃべらないこともありました。不安で不安でたまらなくなるときもありました。
そうして迎えた東大受験本番。
全教科半分取って受かろうという計画が、二科目の数学で破綻し、殆ど手ごたえのないまま受験を終えました。
2日目に東大の正門を出るときには、ほぼ不合格を確信していました。
帰りの電車で、各科目で何点取れたか、合計点は何点か、繰り返し、計算しましたが、どうしても合格点には足らないようでした。
確実に受からない。おわりだ。
千葉大学で一年留年した男に僕はなるんだという恐怖がありました。
合格発表を見るときも、「どうせ落ちているのだから見る必要はない」と思いました。
母に言われ、震えながらPCを開き、受験番号を探しました。
すると、僕は合格していました。
そして、東京大学理科一類に入学し、修士も卒業し、今はプログラマをやっています。
今でも、何か絶望的な気持ちに取りつかれた時、あの家具のない布団だけの部屋でひとりぼっちの一年を過ごしたことを思い出します。あそこから、僕はここまで来た。その道行を思い出して気の遠くなる思いがします。
その時のことを思い出せば、失うものなど何もないという気持ちになります。
あの部屋の中で、孤独の中で、一年を過ごすことができるのだから、どんな失敗も怖くはないと思えます。
このブログにアクセスする人はもういないでしょう。
いるとすれば、同じ仮面浪人でしょうか?
それなら、アドバイスは一つだけです。
あなたが価値あると思うもののために、あなたが努力することは、あなたにとって絶対不可侵の価値があります。他の誰が価値を認めなくても、絶対的な意味があります。
不安に負けないで下さい。
では
