豊子 ~ひよっこの乙女たち~ | 活動弁士は七変化

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映画はかつて無声で、生の語りで説明者がいたのです!

今日からみね子の新生活が始まりました。
個性あふれる
「あかね荘」の住人たち…

…でも、我が愛する乙女寮の乙女たちは
ここにはいないのです…

私はテレビに向かって涙目で
「やんだ!!!」と、呟いてました…
寂しい…本当に寂しいです。
お父さん(;_;)


乙女達ひとりひとりが大好きでしたが、
私のイチオシは
藤野涼子さん演ずる豊子。

青森から中学卒業して上京。
高卒で上京したみね子と同期ですが、
みっつ歳下です。
学校の成績は、体育以外「5」で勉強が大好き。
しかし家庭では、
女に学問はいらないと家族に疎まれていたそうで…
働きながらも通信で学べることが
何よりも嬉しかったという豊子は、
始めは一番みんなと距離を取って生活していました。

人一倍不器用なみね子が
工場のラインで失敗の連続。
一日に何度もラインを止めてしまい、
ドツボに陥ります。
今までにない状況まで追い詰められてしまったみね子に、
時子はわざと自分がミスをしてラインを止めます。
その事を、豊子は時子に指摘します。

人より頭が良くて優秀で
そのぶん答えが先走ってしまい、
黙っていられなくて
相手に的確に非を指摘しまう豊子を、
正義感が強く情に熱い時子が
真正面からぶつかって行き、
不器用な豊子を
喧嘩しながらもガッツリ受けとめます。

「あんた見てっとさ、自分見てるたいで嫌なんだよ。」
「可愛くないよ。素直になりなよ!」

「めんこくなんて、もともとねぇよ…」
と卑下する豊子に、

「そんなことねぇよ。可愛いよ豊子は!!」

掴み合いの喧嘩になりながらも、
素っ裸の美しく熱いこころで
豊子を抱き締める時子…
…もう~~~泣いたね!!!
5月の始めに放送されたこの29話は神回✨✨✨


この事件がきっかけで
豊子のこころの中にあった氷が
どんどん溶けていきます。
どんどん豊子の魅力が光を放ち始めます。

皆で映画「ウェストサイドストーリー」を観に行って
各々つい映画のワンシーンを演じてしまうのですが、
豊子が誰もいないと思っていた階段で
マリアになりきってしまうシーンの可愛かったこと!!!


…だからこそ
工場の閉鎖が決まり、
営業最後の日におこした
「豊子の乱」の52話は、
朝ドラ史上に残る名シーンでした…

学業優秀であったにもかかわらず
中卒で上京して就職せねばならなかった時も、
彼女は「嫌だ」とは言わずに
その運命に従いました。
幼い頃から
「嫌だ」
とは言わずに生きてきた筈の彼女が
初めて運命の波に抗おうとする姿に、

もう~~~
泣いた…
いやまじ、
人目も憚らず大号泣しました。
(一人でテレビ観てたんですけどね!😁💧)

全て営業が終了して
工場の道具や機械を運び出す段になった瞬間、
中から鍵をかけて籠城する豊子…


彼女が初めて手に入れた
「自由」や「仲間」
すべての幸せが、
向島電気の中にありました。


今まで受け入れてきた「運命」に
初めて抗う十代半ばの女の子の姿に、
泣いたねぇ…

定時制高校出身の私は
向島電気の乙女たちの青春に、
自分の高校時代を重ねて見てました。
私は劇団に通うために選んだ道だから、
彼女たちとは違う立場だったけど
(時子にちょっと似てるけど)
定時制の時の同期生をダブらせてたりしてました。

豊子はその中でも、
一番感情移入してしまった人物。






絶対にまた出てくるとは思うのだけど、
毎日観られないのが寂しいです。
お父さん(;_;)