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温度計がたくさんあれば地球の温度が測れるというわけではない。測量器具や衛星も必要だし、測定数値をまとめるのに使う統計モデルに対する信頼も欠かせない。
それでも温度計で測った数値は重要だ。だからこそ、ある科学者チームは4万近い地上の測候所で2世紀にわたって記録された16億の気温測定値を整理してまとめるという作業に取り組んだ。
その作業には重複した数値や明らかに間違いだとわかる記録(華氏5000度を超える温度など)を削除したり、誤って華氏と表示された温度を摂氏に直したりすることが必要だった。こうした一連の作業に2年近い年月がかかった。このプロジェクトのリーダーによると、この作業でまとめられたデータは数時間で分析することが可能だという。
気温測定値の分析という分野には「巨大な参入障壁があった」と語るのは、この作業を行ったバークレー地球表面温度研究チームの科学ディレクターでカリフォルニア大学バークレー校の物理学者、リチャード・マラー氏だ。
同研究チームによるデータベースの作成に多くの科学者が賞賛を送っている。
バークレー地球表面温度研究チームが出した結論に異論を唱えている一部の科学者さえ、同チームのデータベース作成には賛辞を惜しまない。同チームは自らまとめた気温データを分析し、1950年代中頃以降、地球の陸地の気温は平均で摂氏約0.9度(華氏で1.6度)上昇したと結論づけた。これは過去の小規模データに基づく研究結果と一致している。
このデータベースを入手した科学者の中には、地球が温暖化しているという見方にはほぼ同意しているものの、細かい点では同チームの研究結果に賛成しないという人たちもいる。例えば、同チームのトレンドグラフは1990年代後半以降、温度が上昇し続けていることを示している。しかし、生の数値データにはその期間に気温が上昇したという決定的な証拠は全くない。また、同チームは衛星で観測した気温データを活用していないが、衛星データによると、気温の上昇率が同チームの結論より小さい。このような違いが出たのは、陸上に設置された測候所の一部が適切に管理されていなかったせいかもしれない。
カナダ人数学者のスティーブン・マッキンタイア氏は「陸上の測候所のデータを再構成したものよりも(衛星の)データを重視したい」と言う。マッキンタイア氏は自らが主宰するウェブサイト「クライメット・オーディット(Climate Audit)」で気象に関する記事を執筆しており、温暖化を指摘する研究には批判的な記事を書くことが多い。マッキンタイア氏によると、衛星のデータは過去30年で地上データの半分しか温暖化が進んでいないことを示しているという。
このような議論からわかるのは、地球の温度の調査研究には統計処理が必要であること、そして不確実性がつきものであることだ。測候所が何万カ所あろうとも、地表のほとんどでは観測が行われていない。測候所も信頼できるところもあれば、そうではないところもある。地球の平均温度を計算するには測候所で測った数値から地球全体の温度を推測し、データの誤りや疑わしい観測所を調整することが必要だ。そして、まったく同じ方法で地球の温度を計算するグループは2つとない。
バークレー地球表面温度研究チームはデータに欠落がある場合には同チームがスカルペルと呼ぶ統計手法を用いて、そのデータを取り除く。データの欠落を埋めるにはクリギングと呼ばれるプロセスを採用している。クリギングは地球科学者や測量技師が使う手法で、例えば、標高がわかっているAとCという2つの地点の間にあるB地点の標高を推測したいときに用いられる。同チームはまた、不規則な数値を出す測候所のデータより信頼できる測候所のデータを重視している。
その結果、同チームは過去のどの時点でどの地点が何度だったかを示す統計モデルにたどり着いた。温度計で測定した実際の数値は、入手できるときに資料としてのみ用いられる。米国気象学会(AMS)の確率・統計委員会のメンバー、ウィリアム・ブリッグス氏は、バークレー地球表面温度研究チームが用いるモデルは「非常に複雑だ」と指摘する。
地球の温度の計算は気候のトレンドを追うために必要だ。テレビの気象予報士が言うように、地域によって状況が異なる可能性があるからだ。バークレー地球表面温度研究チームは米国と北欧のかなりの地域では過去70年間にわたって気温が低下したことを発見した。世界中の全ての測候所の3分の1でも気温が低下したが、3分の2では気温が上昇した。同チームはこれが地球全体の温暖化の証拠だとしている。しかし懐疑派は納得していない。この結果は気温が上昇している場所がどのくらい集中しているかに左右されるからだ。気温が上昇している場所がたまたま集まっていて、気温が低下している場所が広く散らばっているとすれば、さらに多くの場所が寒冷化している可能性がある。
統計モデルのリスクは科学者が自分で選んだモデルにとらわれてしまう可能性があることだとマッキンタイア氏は指摘する。マッキンタイア氏は「最良の対抗手段は論文の発表時に執筆者が細かい資料と一緒に全てのデータを公開することだ」と語り、データを公開したバークレー地球表面温度研究チームを評価した。
どの統計モデルを採用しても、結果には一定の不確実さがつきまとう。バークレー地球表面温度研究チームについても同じことが言える。この不確実さのせいで気温のあるトレンドが矮小化されることもある。例えば、過去13年間に地表温度が大きく変動しているため、その期間地球が温暖化し続けたかどうかを判断するのが非常に難しくなっている。
気温の上昇が止まった可能性が浮上したことでバークレー地球表面温度研究チームのメンバーの中で意見が割れた。論文執筆者としてマラー氏と名を連ね、ジョージア工科大学で地球・大気科学を担当するジュディス・カリー教授は英国の大衆紙デイリー・メイルのインタビューの中で、マラー氏の主張に疑問を呈した。マラー氏は「懐疑派であってはならない」とウォール・ストリート・ジャーナルのオピニオン欄で主張している。カリー氏は世界の気温が横ばいになったのであれば、新たな疑問が出てくるとだろうと述べ、科学的な懐疑論は今後も当然存在するだろうと指摘した。カリー氏はさらにコメントを求められると、ミューラー氏に問い合わせてほしいと回答した。カリー氏は自身のブログに、90分間ミューラー氏と話をした結果、「意見が異なる部分は多くはなかった」と記している。
地球の気候についてこのように厄介かつ細かい議論がオープンな場で行われたのは、バークレー地球表面温度研究チームが科学専門誌による論文審査の前にデータと論文を公開したからだ。同チームの研究について既に意見が届いており、これに基づいて情報の更新や訂正が行われている。同チームは今回研究した陸上の温度の記録に海の温度を追加したり、データベースの誤差を修正したりするなど、その他の作業も計画している。
マラー氏は言う。「ピア・レビュー(同分野の専門家による論文審査)が学術誌の匿名の審査員によって秘密裡に行われる審査だという誤った考えを持つ人もいる。われわれはマッキンタイアやブリッグスといった人々から素晴らしいピア・レビューを受けている。それが科学のプロセスというものだ」
「この記事の著作権はウォール・ストリート・ジャーナルに帰属します。」
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