授業を創る

 

 

「授業を創る」(大村はま)国土社 という本を読みました。

 

大村はま先生は超有名な国語の先生。明治生まれの伝説の方です。私が以前、勤めていた学校では、「若いころに大村はま先生の授業を見たことがある」ことを誇りにしている先生もいました。

 

 

「教えるということ」(大村はま)ちくま学芸文庫 を前に読んだことがあり、大村先生の教師としての情熱に恐れ入った覚えがあります。国語教師とだけあって、文章に食い入るようにさせられているような、力強さがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、「授業を創る」を読んで。

 

 

 

 

国語という科目の中では、国語でしかつけられない力をつけないと困ります。ほかのときにも、言葉を使っているのですから、言葉の力はつきましょう。けれども国語の時間でなければ、国語という教科の中でなければ練ることのできない力があるはずです。それを忘れて、面白く、ということだけに力を入れて展開したりしますと、そういう授業が、面白いけれど力のつかない授業ということになるのです。

「授業を創る」(p46,47)

 

 

 

 

 

国語の授業は難しいと言われます。1時間の授業でどんな力をつければよいのか、実は先生もよくわかっていません。算数と違い、今日はこの問題が解けるようになった。こんな考え方ができるようになったが見えづらいからです。

 

 

 

やはり、1時間の授業で、単元の中で、どんな力を子どもにつけたいのかを明確にし、授業を創ることが大切なのだとわかります。

 

 

 

 

 

国語という教科の中でなければ練ることのできない力があるはずです。

 

 

 

 

 

そう考えるなら、

 

 

 

 

 

算数という教科の中でなければ練ることのできない力があるはずです。

 

 

 

 

算数でしか練ることのできない力ってなんでしょうか。おそらく、市販のドリルなんかではつけられない、授業の中でしかつけられない力があるはず。そう考えたときに、授業って、皆がいるんですよね。クラスメイトの存在がある。30人くらいの集団の中で、皆でワイワイガヤガヤと、話し合い、学び合いが展開されている。

 

 

 

その中で、「自分の考えもいいけど、友達の考えもおもしろいな。」「こんな考え方ができるのか。」「自分ではわからなかったけど、皆の話を聞いているうちに、だんだんわかってきた。」という経験がきっとあるはず。

 

 

 

それがきっと、集団で課題を解決していく「問題解決力」につながっていくのだと思います。会社でもどこでも、一人で1から10まで仕事をするなんてのはほとんどないわけで、どこかで必ず、ミーティングとか、プレゼンテーションがある。自分の考えに固執せず、周りのいいアイデアを受け入れて、よりよい考えを導き出すことができるか。

 

 

そんな力を、算数の授業ではつけられるのではないでしょうか。

 

 

 

「算数を学ぶ」も大事ですが、「算数を学ぶことを通して」子どもたちの生きる力を育むことが大事だなと思ったり。

 

 

 

 

 

 

あれ、大村先生の本、関係なくなっちゃった?(;'∀')