Phil Lynott最後のソロシングル「Nineteen」について、UK盤にいろいろとややこしいバージョン違いがあるので、ここに記載しておく。
 

 

このシングルはUKで1985年11月が最初の発売である。その後1986年1月に限定盤として2枚組のものが発売されている。最初に出された1枚もののプロモーションのためにプロモ盤も作成されている。
以下がバージョンちがいである。
 
1,1枚組 通常盤赤レーベル
A面は3:30にエディットされたショートバージョン。しかし、レーベル面では5:29との記載がある。B面は5:27のDub Mixである。レーベル面は赤である。レコード番号はPOSP777。
 

 

 

 

 

2,1枚組 通常盤青レーベル
A面は5:29のバージョン。B面は5:27のDub Mix。レーベル面は青である。

 

 

 

 

3,1枚組 プロモ盤
収録曲は通常盤赤レーベルと同様である。ただし、A面のレーベル面の曲の長さが正しく3:30と記載されている。一方でB面のレーベル面の記載は3:22のDub Mixであるが、通常版の3:22のEditバージョンが収録されている。レーベル面は赤であるが、アーティスト名の下に「Promotional copy only not for resale」の記載がある。レコード番号も変わり、PODJ777である。

 

 

 

 

4,2枚組
収録曲は1枚目が1枚組 通常盤青レーベルと同じで5:29のもの、B面は5:27のDub Mix。2枚目はThin LizzyのWhiskey in the jar。78年のライブ音源である。収録は片面だけでB面には何も入っていない。

 

 

 

 

 

 

 

 

手元にあるのは上記4種である。しかし、Discogsによるともう1枚プロモ盤が存在する。こちらは、両面にDub Mixが収録されているとのこと。この盤については未入手であるため、確実なことは言えないが、Ireland盤が同様に両面Dub Mixが収録されたもので、こちらと収録曲は同じではないかと想像している。Ireland盤はMispress盤で当時回収されている。Irelland盤の収録曲はA面がDub Mix3:30バージョン。B面がDub Mix5:27バージョン。ただし、A面のレーベル面はDub Mixとは記載されておらず、5:29の通常版が収録されているように記載されている。
 

 

 

 

 

 
もう1点バリエーションがある。スリーブの材質である。通常の紙スリーブと厚紙による堅いスリーブである。手元にあるものは、通常盤赤レーベルと2枚組限定盤は紙スリーブ、プロモ盤と通常盤青レーベルは厚紙である。どちらもスリーブ上部から盤を入れる形状である。通常盤赤レーベルにも厚紙のスリーブがあるとの情報もあるが、未確認である。
 
 
ちなみにこのシングルはUK、Ireland以外に日本、西ドイツ、フランス、スペイン、オーストラリアでもプレスされている。すべて収録曲はA面が3:30のショートバージョン、B面が5:27のDub Mixである。
 
日本盤。日本盤らしくスリーブは1枚ペラで裏面に解説がある。表面には日本語でのタイトル記載がある。

 

西ドイツ盤。スリーブ裏面にWest Germanyの記載がある。
 
フランス盤。スリーブ裏面にParisの記載がある。スリーブの紙質は独特で、少し堅めである。盤は横から入れる形状である。 
 
スペイン盤。スリーブ裏面にMadridの記載がある。スリーブは盤を横から入れる形状である。
 
オーストラリア盤。唯一のカンパニースリーブ。所有のものはPolygramの記載のあるスリーブであるが、こちらがオリジナルであるかは不明である。
 
以上、現状手元にある盤で確認できる情報である。

エクアドル盤

45-31002

A: Los Muchachos Han Regresado Al Pueblo

(The Boys Are Back In Town)

B: Carcel Rota

(Jailbreak)





2022年のレコードストアデイ(以下RSD)でPhil Lynottの2ndソロアルバム「Phil Lynott Album」(以下PLA)が再発された。


RSDでは過去にThin Lizzy関連のアイテムとして2019年にBlack Rose - A Rock Legendが、2020年にChinatownが発売された。ともに2枚組で2枚目はボーナストラックにより構成されている作りでPLAも同様のものが期待された。
実際に発売されると、1枚組ではっきりしたボーナストラックが収録されているわけではない。表に貼ってあるステッカーには「Includes the single `Yellow Pearl`」との記載がある。これが若干ややこしく、はっきりしないボーナストラックなのでここで整理しておきたい。


2022年Record store dayに発売されたもののステッカー



そもそも、Yellow Pearlという曲は前作のPhil Lynott1stソロアルバム「Solo in soho」に収録されている曲である。この曲はアルバムが発売された1980年と同年にMidge Ureがリミックスしたものがシングルとして発売されている。発売されたのは7インチシングルと12インチシングルである。この7インチシングルは複数バージョン存在する。バリエーションの一つはレーベル面のちがいで3種類ある。


イエローレーベル 3:21


シルバーレーベル 3:21


シルバーレーベル 2:58


イエローのレーベルが1種類とシルバーのレーベルが2種類である。2種のシルバーのレーベルのちがいは`Yellow Pearl`の収録時間である。3:21と記載があるものと2:58と記載があるものである。この2種類のうち私の手元にあるものはレーベルがちがうが収録されているのはどちらも2:58のバージョンである。(未確認であるが、3:21と記載があり実際に3:21のバージョンが収録されているものもあるらしい)イエローのレーベルのものはイントロで女性の語りが入る3:21のバージョンであり、盤はクリアビニールである。
ちなみに12インチバージョンの収録時間は4:29、アルバムバージョンは4:04である。


12インチシングルレーベル 4:29


Solo in sohoのレーベル 4:04


整理すると以下のバージョンがある。

1,アルバムバージョン 4:04
2,7インチシングルバージョン 3:21(Midge Ureリミックス)
3,7インチシングルバージョン 2:58(Midge Ureリミックス)
4,12インチシングルバージョン 4:29(Midge Ureリミックス)

さて、今回のRSD版PLAに収録されているボーナストラックは上記4バージョンのうちの3番である。

では、なぜこのボーナストラックがはっきりしないかを説明する。PLAは日本盤こそ発売されなかったがUKを中心にIreland、US、オランダ、ドイツ、スカンジナビアなど数か国で発売されている。そのうち、UK盤、Ireland盤にはYellow Pearlが収録されていないが、他国から発売されたものは軒並み同曲が収録されている。しかもそれは今回RSD版PLAに収録されたものと同バージョンのものである。つまり元々アナログ盤としてUK盤、Ireland盤を持ってる人にとってはボーナストラックといえるが、他国の盤しかもってない人にとっては微妙ではないだろうか。さらにややこしいことにRSD版PLAのレーベル面に記載されている収録時間は2:56である。そのため、さらに別バージョンではないだろうかと聴いてみたが、7インチバージョンと同じものと思われる。こちらは測定誤差かミスプリントのどちらかであろう。


RSD版PLAのレーベル 2:56と記載あり


ちなみにIreland盤のシングルにも2バージョンあり、やはり収録時間にちがいがある。
日本では紙ジャケでのCD発売も過去に行われているが、ジャケットはUK盤に準拠したものと思われYellow Pearlの記載はない。しかし、実際には曲は収録されている。こちらに収録されているのも2:58のものである。

とりあえず、現在(2022/7/11)確認されている情報は以上である。新規情報があった際には更新していきたい。
また、間違いや新規情報があったら、ぜひ教えてほしい。