鍼治療を初めてですが、試みてみました。 鍼を体に刺されるので、ドキドキしながら冷や汗がいっぱい。 治療ベッドに敷いたタオルは汗でビッシャリな状態でした。 実は、耳鳴りの治療ではなく、このところ背中が痛くて。マッサージだけでは効かないので、勧められて鍼治療にチャレンジしてみたのです。

 

鍼治療を初めてですが、試みてみました。

鍼を体に刺されるので、ドキドキしながら冷や汗がいっぱい。

治療ベッドに敷いたタオルは、汗でビッシャリな状態でした。

 

実は、耳鳴りの治療ではなく、このところ背中が痛くて。マッサージだけでは効かないので、勧められて鍼治療にチャレンジしてみたのです。

 

背中が張って痛みがあるので、内臓に疾患があるのではないかと心配して、超音波、MRI、造影剤CTと、しつっこく検査。

胃カメラ、大腸カメラも定期検査しているので、 ”内臓には絶対問題ない” と大学病院の医師から診断を受けて、物理療法による治療を考えたのです。

 

結果 ....... 。 私は、 鍼治療がとても効いたように思えました。

治療後に、すぐに張りが取れたようになったし、1日経ったら痛みがかなり軽減しているのです。

「けっこう、効くな!」と言う実感です。

鍼を刺されて、ちょっと怖い治療なのですが、継続してみようと決めました。

 

私はそれでも鍼を打たれるのが苦手なので、鍼治療の効果にいついて理解したくなり色々と調べて、それなりに納得した内容を記述してみました。

鍼が効くメカニズム

鍼が効くことは、正式な裏付けされたメカニズムはないようです。

いろいろな ”鍼効果” の考え方があるようですが、次の項目が私には理解しやすいものでした。

 

鍼治療は、意図的に皮膚や筋肉に微細な傷を付けることで、人間の体から自然治癒力や免疫力、痛みを抑制する力を引き出し、不調な体調の改善を目指す治療法です。

 

なぜ、鍼を身体に刺すことで、痛みや不調が改善するかと言うと・・・

鍼の刺激で「異物が入ってた」と脳内が感じ取ることで、「白血球の集中増加」「血行が促進される」「鎮痛物質が脳内に放出される」といった反応が起こるとされています。

そして、「自律神経のバランスが調節」もできることによて痛みや不調が改善すると言う考え方です。

つまり、鍼の刺激によって、自ら治ろうとする「自然治癒力」が活性化することなのでしょうか。

薬のように副作用は少ないので、身体に優しいとも言えるかもしれません。

でもチクチクして、施術自体は優しさは感じませんが。

免疫力の活性化作用

鍼を打つと白血球を増やすことで、生体防御機能が高まり、免疫機能を活性化させる働きをすると考えられています。 

その白血球は、患部に遊走することで部分的な免疫機能がより高まるという流れです。

施術直後に白血球の数が増加して2~3日間その数を保ち、施術を継続するとリンパ球も増加します。 これにより、免疫機能がより高まります。

それにより、免疫力がアップして体調を改善ができるわけです。

血行促進作用

身体に刺さった鍼を取り除くと免疫機能が働き、血液が集まります。 

血流の滞っている部位に刺すことで、血の巡りが悪い場所に積極的に血液を流すことを促すことが出来ます。 

血流が改善すると蓄積されていた疲労物質が排出されやすくなり、身体の不調に対する改善効果が現れます。

血流が促進されて各所に酸素が届くことで、筋肉のコリ等も改善しやすくなるわあけです。

▶︎ 肩こり、筋肉痛、動脈硬化などの効果 → 血管を拡張させ、血行を促す働きが起きる。

▶︎ 関節炎などの炎症の効果 → 患部に集まっている血液を健康な部分に移動させることで、炎症を鎮める作用が起こる。

鎮痛物質が脳内に放出される

鍼の刺激によって、脳内で鎮痛物質が放出されることにより、痛みが軽減して気分が上がります。

脳内での鎮痛物質はエンドルフィンなどの化学物質が放出されて。 

エンドルフィンは、痛みを抑える鎮痛効果とともに脳に対して快楽物質として働きます。 

その効果で、痛みや不快が解決する可能性があるわけです。

薬を服用しなくても、鎮痛物質によって鎮痛作用があるのは、これはありがたい。

自律神経のバランスが調節

自律神経の調和を取り戻すことにより、多くの身体的症状を緩和します。 

交感神経と副交感神経のバランスが整うことで、不眠、過度の緊張、消化不良などの症状が改善されることが期待されます。 

また、自律神経の安定は、心拍数や血圧の調節にも寄与し、全体的な身体の健康を促進します。

自律神経のバランスが整えば身体がリラックスできて、内臓の働きも活発になり新陳代謝が促進されるのでしょう。

鍼治療で効果が出るまで

鍼治療で効果が出るまでどれくらいかかるのか?

鍼を打った直後に、本格的な効果が出ることはほとんどないと言われています。

それは、鍼刺激によって身体の反応が起こった後にゆっくりと効果が現れるからです。

したがって、一晩経ってから翌日以降に本格的な効果が出始めるとものだと考えた方が良いようです。

その方々の体質によっては、1日以上経ってから徐々に効果が出てくるケースもあるそうで。

整体やマッサージは直後に最も効果が出やすい施術ですが、鍼治療はこれらとは違って効果を感じる時間は遅れます。

また鍼を受けた直後は、まだ痛みは残る人もいるかもしれませんが、通常は時間の経過とともに痛みが軽減されます。

鍼治療は好転反応もあります。

”好転反応” とは 治療を受けた後に、身体が健康を取り戻す過程でだるくなったり疲れや痛みなどの症状が現れることを言います。 

治療をすることで、今まで滞っていたリンパや酸素の流れが良くなり、一気に毒素や老廃物が身体中を駆け巡ることで、好転反応の症状が起きると言われています。

鍼治療の好転反応は、筋肉の緊張が緩和され身体が正常に戻ろうとする際に起きます。 適切な施術を受けた後は血行やリンパの流れが良くなり、老廃物が体内を巡り排出されます。 この過程で、一時的に好転反応が起こり、身体に不調を感じることもありますが、これは心配することはありません。

鍼治療の医学的背景

民間療法として以前から定着していった鍼灸治療ですが。ここ数十年の間に鍼治療は世界に普及し、現在では世界中で研究と実践が進められている治療として変貌を遂げているようです。

 

1979年にはWHOが、鍼灸治療の適応疾患43疾患を発表したのをきっかけで、世界中に鍼灸治療が知られるよになってきたようです。

2001年には、国内の大学病院での医学部教育課程に東洋医学が取り入れられるようになるなど、もはや民間療法だけでない正式な医療としての役割の重要性が高まっています。

 

その背景には、ストレス、さまざまなアレルギー、慢性疲労など不定愁訴(ふていしゅうそ)と言われる現代社会特有の疾患が増えてきており。それらに対して西洋医学の手法では充分な効果をもたらしていないからなのでしょうか。

 

西洋医学が、病気の原因である細菌やウィルスの根絶や患部を回復させることに主眼を置いている一方、東洋医学は ”身体の免疫力を高める” ことをメインに考えているようです。

西洋医学よりも副作用が少なく、原因がはっきりしない症状や慢性的な症状に効果があることが明らかになり、東洋医学を治療に取り入れる医療機関も年々増えています。

2008年にはWHOによって、ツボの名称や経穴の位置が統一されました。

これを機会に、ますます鍼灸治療は世界標準として必要不可欠なグローバル医療としての地位を確立しつつあるようです。

鍼治療のデメリットは?

多くの痛みや不調に対し改善効果を期待できる鍼治療ですが、多少気になる点もあります。でも、治療にはいずれも副作用は存在するのですから。

 

鍼を打って ”痛い” 場合もある

 

初期に鍼治療を受けた方が、 ”思ったより鍼が痛くなかった” と話すことは多いようです。私も恐怖感を感じながらドキドキしていましたが、特に強い痛さは感じませんでした。

”鍼を刺す” と痛そうと感じるかもしれませんが、鍼は通常の注射針と違って非常に細く、先端に丸みがあるため痛みを感じる方は少ないとのこと。 

施術者が鍼を打つ時に患者の皮膚に圧をかけて刺すので、痛みを抑制することができるようです。そこで患者は鍼が刺さった感覚を感じない場合がほとんど多いようです。

とはいえ、毛穴に入ったり患者が鍼に対して敏感だったりした場合は、痛さを感じてしまうこともありますが。

鍼の響きの ”得気(とくき)” は、効いているサイン。

痛みとは異なる、鍼独特の感覚として「響き」を感じることがあります。

響きとは、筋肉に鍼が刺さった後に「ズーン」と重く感じたり、筋肉がビクンとなったりする現象。

鍼独特の ”ズーンとした響き” は効いているサインなのです。

筋肉のこりが強い部位に鍼が当たった際に響きが起こりやすく、施術者によってはあえて意図して響きを起こすこともあるようで。

患者には、”響き” を "痛み" と勘違いする患者も少なくありませんが。

これは、 ”響きは鍼が効いている” という目安なので安心して良いのです。

 

鍼を抜いた後に出血する場合もある

 

鍼の刺入・抜鍼時に出血するケースが少なくないようです。

血管に鍼が当たると、皮膚から出血したり内出血を起こしたりする場合があります。

これはよくあることで、仮に出血が起こったとしても、数日で治るので心配する必要はないようです。

 

鍼治療が効きやすい人と効きにくい人がいる

 

鍼治療は、各種の治療方法によるものと個人の体質に左右されます。

たった1回の鍼治療で劇的な効果が見られる方もいれば、1回の鍼治療ではほとんど効果が見られない方もいるようです。

従ってその方には、期待したほどの効果が出ない場合もあるわけですが。

私は、今回の結果から見ると ”効果が出やすい” タイプだと考えました。

 

事故の可能性がないわけではない。

 

稀ですが、皮膚内で鍼が折れてしまう「折鍼事故」。

打ってはいけない場所に鍼を深く刺すことによる「気胸」など、過去に鍼治療の現場で事故が起こっていることもあります。

施術者は何年もかけて人体の構造を学び、施術時に細心の注意を払いながら鍼治療を行っているはず。したがって安全面を心配する必要はほとんどないのですが。

とはいえ、事故が起こる可能性が完全に”0”とも言い切れません。鍼治療を受ける際は、信頼できる鍼灸師を選びたいです。

 

 

これだけ鍼治療について勉強すれば怖さが無くなって、積極的に治療が受けられるようになるかも?

 

まだ始めたばかりで、その効果がどれだけあるか確信できる状態ではありませんが。

もし、今回の治療がすごく効くようなら、先生に ”耳鳴り治療” の話もしてみようかなと考えています。

その時には、”耳鳴りと鍼治療” について投稿してみたいと思っています。