先日、帰宅での乗り換え駅の新宿西口の地下道で。
「お疲れさま。家こっちなんですか?」
と偶然出会った仕事絡みの女性に声をかけられた。
ついつい、簡単に ”飲み誘い” をしてしまう私。
「偶然会ったから、いっぱい飲みに行きませんか?」
言ってから、誘う立場ではないかもとちょっと反省。
「えっ。」飲みに行くほどの近い関係ではなかったので、まさか誘われると思わなかったようだ。
「私、今日お金持っていないので。」断りの言葉かと思いながらも。
「もちろん、私がご馳走しますよ。」
結局、彼女は積極的ではなかったようですが、近くの店で飲むことになりました。
軽く飲むつもりでしたが、3時間半も話が盛り上がって。
彼女も、楽しく過ごしていたようでよかった。
「また今度ご一緒させてください。次は私が奢りますから。」と ”奢られたこと” を申し訳なさそうに言われて別れたのですが。
当然、私が誘ったし、年下の女性なので ”私の奢り” が普通だと思うのですが。彼女は奢られたことをかなり気にしていた。
最近は、”奢り”の関係が変わってきているなと感じました。
仕事関係の多数のグループで飲んだり食べたりするときは、割り勘として全員で支払うことが多いですが。
プライベートで割り勘は、私の周りではほとんどない。
誰かがお支払いするのが普通の流れです。
年齢と共に、私が支払う機会が増えている状態ですが。
数人の知り合いの方からは、定番のようにいつもご馳走になっている方がいます。
仕事と遊びでよくご一緒する先輩には、どれだけお世話になっているかわからない。
「たまには、私が支払いますよ。」というと、「ダメだよ、俺がカッコつけているのだから。」と私には払わせない。
もう一人、上場会社の社長になった友人はいつも奢ってくれる。
私と比べて全然富裕なのですが、一つ年下の彼からご馳走になるのが格好悪く思っていたのですが、次第に普通になってしまっている。時々まずいなと思う時もあるのですが。
普段は食事や飲みの時は、私が支払う機会が多くなった昨今だ。
勿論、女性との食事は当然奢りますよね。
先日、競輪で当たった女性に豪華にお寿司をご馳走になりましたけれど。
私の”奢り”という考え方は、ちょっと古いタイプなのかなと思って、今時の奢りの状態を見直してみたのです。
現状の ”奢り” と ”割り勘” の状況
いくつかの、奢りの調査情報を見つけてきました。
調査対象者が私より若いせいか、私の考え方とは大きく違っています。
先輩と後輩の奢りの状況
「後輩や部下とご飯に行くときは、全額おごりますか?」
「はい」37.4%(73人)
「いいえ」62.6%(122人)
食事は先輩が奢るという風潮もありますが、この調査によると奢っていない先輩が多数派です。
調査:マイナビ学生の窓口
デートの奢りの状況
「デートや食事のお金は男性が負担すべき?」
● 男性 : 34.0%
● 女性 : 21.5%
年代別でみると、"男性が負担すべきだ"と考えている男性の割合は若いほど低く、20代男性では28.9%。割り勘をしたり女性のほうが負担したりと、さまざまな支払いのパターンが浸透していることがわかります。
調査:内閣府男女共同参画局は2022年
「デート代は男性に全額支払ってほしいと思っている?」
▶︎ 35.6%
※半数以上の64.4%は全額支払ってほしいと思っているわけではなかった。
調査:株式会社IBJ
「初デートにおける飲食代の支払い」について
● 男性の回答
「自分が全額奢りたい」(48.5%)
「自分が少し多めに出したい」(23.8%)
「割り勘にしたい」(16.8%)
● 女性の回答
「相手に全額奢ってほしい」(28.6%)
「相手に少し多めに出してほしい」(25.4%)
「割り勘にしたい」(40.5%)
※男性は「自分が全額奢りたい」(48.5%)と思っているのですすが、女性は「割り勘にしたい」(40.5%)と多いようです。
調査:ネクストレベル2021年11月
奢りたいのは何故?
普通に習慣として奢っている方と、奢りたい気持ちになる人がいます。
”奢りたい” という気持ちからその行為を実施する方には奢りたい心理があるようです。
奢りたい心理
奢るのが当たり前という考え方
男性が女性に、後輩に奢るのは当たり前という考え方を持った人です。
育った環境や教育が関係していることが多いようです。
やましい考えなどは一切なく、その人にとってはそれが奢ることが通常のこととなっています。
人に与えることが好きな人
人の役に立てたり喜ばれることが、自信にも喜びを感じる人です。
多少自己犠牲的なところがあって自己肯定感が低く、人から感謝されたりすることによって存在価値を確認隊と思っています。
人から必要とされることに対し、生きがいを感じている人です。
見栄っ張りな人
目立ちたがり屋で、奢ることでみんなから注目を浴びようとしています。
自分を大きく見せようといつも考えています。
ブランド物にこだわったりする傾向のある人です。
人との関係を保ちたい人
人に奢ってあげることで、人間関係を良好に保とうと考えています。
自分に自信が足りなくて、通常の交流では人をとどめておくことができないと考えています。
人を惹きつけようとして、食事を奢ったりプレゼントしたりします。
懐が広い人
奢ることによる見返りなど求めることなく、与えることを惜しまない人もいます。
お金にあまりデリケートではなく損得勘定をあまり考えないで、シンプルに優しい人です。
たまに周りの方から、何か変な考えがあるのではないかと、誤解されるので注意が必要です。
人より優位性をアピールしたい人
奢ることで、優位な立場になろうと考えている人もいます。
奢ることによって、上下関係を作りだし、優越感に浸っています。
常に他人と自分を比較して、負けたくないという気持ちの強い人です。マウントをとることを目的としている方もいます。
男性が女性に奢りたい心理は?
なぜ男性は女性に奢るのか、それはズバリ「モテたい」からです。
女性をデートに誘った時、ほとんどの男性はこう考えているようです。
「デート代を全部出したら、俺のことを頼もしい人、紳士的な人だと思ってもらえるだろうか」
要するに、カッコつけたいんです。カッコいい男はモテる。そう考えているんですね。
カッコいい男は気前がよく、紳士的で、頼りがいがある。だからデート代は全額払わなきゃ、といった考えで奢っているのです。
国によっての割り勘状況
儒教文化が浸透している韓国や中国では、“男性を敬うべき”という考え方から
男性が支払う文化です。
時代と共に変化はしているのですが、女性が支払ことは ”経済的に余裕がない男性” と見なされるようです。割り勘という考え方も少なくて。
一方、アメリカなどでは男女が対等に付き合うため、割り勘が普通だと言われます。
アジアの中で日本が比較的割り勘が進んでいるのは、他のアジア諸国より早く男女平等が進んだ結果のようかも知れません。
現状 ”割り勘” の多い国は、アメリカ、オランダ、イギリス、ドイツ、イタリア、フランス、スペインなど。
男性が支払う国は、韓国、中国、書港、タイなどだそうです。
韓国は日本と同様に男女関係が進化しているので割り勘化しているようです。
中国はいまだ基本的に、”奢るか奢られるか”のようです。中国では割り勘を指す “AA制” は自分が食べたものを自分の責任で払うという言葉が特定にあるようですが。
また、イギリスは、友人同士の場合、誰かが順番に奢る “ラウンド文化” が浸透していて、周期的な割り勘なのかも知れません。
割り勘という特定の言葉が、いろいろな国にあるそうです。
スペインは、一人がまとめて支払うのが普通で。割り勘を「a la Catalana(ア・ラ・カタラーナ)」。カタルーニャとは、スペイン北東部の最近では独立問題が話題になっている地域の方式ということのようです。
アルゼンチンでは、「a la Romana(ア・ラ・ロマーナ)」という別表現も存在するようです。イタリアのローマ式のこと。
一般的には一人払いで、割り勘はケチ呼ばわりされているような地域もあるようですが。これらの国も支払いの関係も、多少は変化しているようです。
このような情報を調べますと、私の考え方が古いのかもしれませんが。
”割り勘”の文化は、今のところしっくりしないのは私だけなのでしょうか。
先日新宿で飲んだ女性から「あの時の続きのお話ししたいのですが。」と連絡があって、今度は私がお支払いしますからと念を押されました。
仕事がらみの話ですが。
でも、ご馳走にはなれないですよね。