コンスタントに何かを続けることは本当に難しい、とだけ頭につけておく。
一年があっという間に過ぎた、なんてベタすぎるにもほどがあるセリフをぐっと飲み込もうとするがやはりその想いが去来することは避けられない。自分が思ってる以上に時間の流れを意識して生活してる部分は少ないんだなと感じる。

新潟に初めて訪れたのは高校３年生のときだった。当時17、8の僕はなけなしのお金をはたき特急いなほに乗って海の街を目指した。実際右手にはしばらくの間海が見え続け、ゴツゴツとした黒い岩肌は大陸を縫うように並んでいた。僕はその時に見た風景をある特別な感情で保管している。それはなにもかも全てが必然的に合致した出来事だったから。
秋田が面する海と同じ日本海なのにどうしてこうも見え方が違うのだろうと考えていた。そりゃ周りにあるものが違ったり、初めて訪れた場所なのだから当然であるのだが。
自分が音楽を作り誰かに聞いてもらうこと。バンド活動を初めて２年が経とうとしているが、その特殊さ、おもしろさへの好奇心と幸福感は日に日に増大していく。曲を作り音源を作りライブをするたびに今までの人生を塗り替える、新しい色が見つかる。車窓から海を眺めていた頃の僕とはもう違う人間なのだ。新しく生まれ変わったのだ。もう聞くだけの側ではないのだ。
今年発表した音源について少しだけ語ろうと思う。作品として完成した以上、必要以上に多くのことをここで語ることはしないが、それでも語らずにはいられない。自己満足だ。
「パレットの向こう側」
全7曲、その中には様々な風景が付随している。
"sound scape"という言葉がある。風景には音が欠かせないという考え方の言葉だが、僕はその逆もまた然りなのではと思っている。音には風景が欠かせない。逆ベクトル的に"sound scape"を体現したアルバムになったと、制作後しみじみと思った。もちろんどの音楽作品にも風景がついて当然なのだが、聞く側でしか体験できなかった"sound scape"を制作者側で感じることができたことに喜びを感じている。
特に僕が作詞した曲に関しては、聞くとその曲の世界が浮かんでくる。けれど、僕じゃない人が聞いたら全く別の世界なんだろう。それってなんだか不思議で尊いことだ。その世界が全てなんだ。

2017年の個人的な目標がたくさんある。ここに自分が全て達成できるよう、有言実行できるように書いておく。
1 猫カフェに行くこと
2そば打ち体験すること
3渓流釣りすること
4北海道に行くこと
5プロ野球観戦すること
この全てを達成するため、2017年も我々のバンド活動の応援何卒よろしくお願いいたします。