Sweet  Rock'n'Roll-20111205154006.jpg




碧さんのお話です


彼女は 自分の気持ちを胸に閉じ込めて

もう 彼には向けないって決めたの


なぜなら 彼に知られたら

別れが訪れると思ったから


「あなたのことがとても大事なの」

そう何度も言いたかった


でも この関係が崩れるのが怖くて

怖くて ただ怖くて

口にすることは出来なかった


ただ つながっていられれば

それ以上何も 求めることはないと思った

そう思うしかないと


二度と その声が聴けなくなるくらいなら

自分の気持ちは 鍵をきっちりかけておこうと



叶わなくてもいいから

背中を向けられることだけは避けたかった


彼の声を聴くたびに

涙があふれて

ベッドで声を殺して 泣いた


音を立てずに泣くことを覚えた

碧さんは よく泣くようになった


二度と会えないけれど

それでも どこかで繋がっていられれば


彼が 同じ空の下で

今日も生きている 同じ時間を過ごしていると

感じることが ただ出来るなら


それが叶えばそれでいい


彼が今 誰と一緒に過ごして

誰を想っていても


仕方がないことで 哀しくなんかない

彼が笑っていることが大事なことなのだから


碧さんは 幸せで そして哀しかった

独りぼっちでイルミネーションを眺めて

「ああ 綺麗だな」

と つぶやいた

彼に届けたいなと思った


12月は クリスマス

碧さんの部屋に ツリーの灯をともして

彼を想って イヴを迎えた



玄関のチャイムとともに訪れたのは

思いがけない贈り物


想像していなかったことだった




碧さんの涙があふれた

哀しい涙じゃないの


また彼に 恋をしてもいいと

12月の使者が 呪縛を解いてくれた



それが 彼からの 光の粒


夢じゃないんだろうか

碧さんは 信じられなかった

「また あなたを想っても 良いのですか」

そうたずねたかった


彼のそばに 今すぐに行きたかった

心は近い

胸の痛みが 苦しさが ふわっと軽くなった


碧さんにとって 12月は大切

大事な大事な宝物

あなたがここにいなくても

光の粒が 胸に居てくれるよ



寂しいときでも 彼からのキラキラがある


碧さんは 心があたたまったから



だから 大丈夫なんだよ



たとえ 今 そばにいなくても

彼を感じることが出来れば

心に触れることが出来れば・・・



信じることが全てだと 何度でも唱える




++++++++++++++++++++



Merry Christmas

碧さんのように 願いが届きますように