さてイラン出発の日になりました。前日までの引っ越しの忙しさとビザ取りに行くのでなんかほっとできず。あぁ今日はトルコ航空でゆっくり、イスタンブールでのんびりしましょう。21時の便には乗るのですが、目的地に着くのが翌日7時半なのでちゃんと機内で寝ないと。。。勿論イラン行きの飛行機乗った時点でイラン風の服装をしないといけないので、イスタンブールである程度調達せねば。


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(最後の最後に取れたイランビザ、もう勲章そのもの!)



今回のイラン旅行は卒業旅行。このハードな2年間で大抵95%の学生が自国帰りもしくは南の島でゆっくりのんびりするのに対し、私のつかの間のこの時間は少しアウトローなほどの旅。いやいやジュネーブで学んだことは多いのですがものすごく欧米中心でアジアがすっぽり、世界にすむ人の感情がすっぽり、女性の意識がすっぽり抜けていたのには後半はいら立ちを覚えていました。またなぜ皆アメリカのいいなりになるのか?イランを悪の枢軸など呼ぶような国こそ悪の枢軸のように感じます。



そしてイランといえば(どちらかといえばイラクもですが)世界の文明の発祥の地。今回のイランでは世界史のスーパースター的なイスファハーン、ペルセポリス、ゾロアスター教といろいろ訪れ、古代は私に何を教えてくれるのか、そして古代が伝えたかったものを見て今からどのように行動すべきかと物思いにふけりたいですね。



勿論女一人旅はそんなに簡単じゃありませんし、毎日40度、頭から足まですっぽりベールかぶって、8月1日からはラマダーン(断食)なのでさらに過酷になります。でもこのようなインターネットで瞬時につながり、目に見えない世界で一部の欲望のせいで世界が混乱する、人間関係が希薄な時代、グローバルスタンダードの裏の欧米の「白人の責務」に支配された支配、何が本当かわからないほどの正しく飾られた偽りの世界の今だからこそイランは最高の教師になりそうです。



よし、この大学院性最後の旅行で思いっきり会話し、見聞を広め、自分の足で歩き、食べ、感情を分かち合い、考えたいです。今度は8月14日にレポートしますのでお楽しみに!


ただでさえも疲れているのに、時間あれば一秒でもいいからボーっっとしていたいのに今日も容赦なく忙しさで忙殺されました。。。この3月ぐらいからなぜこんなに全てが困難体力スタミナ瞬発力を要求することばかりが重なるのか分からずに。。でもこういう時って本当に自分が試されているな、成長できる瞬間だなと乗り越えた時思うもので、今日も大事な案件二つを気力と体力でやっと終わらせるとなんか悶悶していた日々を一気に忘れましたね。


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(スイスの国会議事堂)


今日は引っ越しとイランビザ。引っ越しは前から段取りしてあるとして、今日届くはずのイランビザ、お昼に電話したらなんと今日中にベルンに行かねばならないこと。かなり焦りましたが、こういう時は自分の足でいくのが一番。久しぶりにスイスの電車、ベルンに降りたのはおそらく2年ぶりでした。しかもベルンにいたのは30分足らず。。


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(イラン大使館)


それからドイツ語ばかりが聞こえてきて、ドイツ語ではないと話せないと言うなかでも、今までの旅行で培った行動力と勘でそんなに大使館を探すのは難しくなかったです。お花が沢山のイラン大使館。今までなかなか電話つながりにくく、トラブルがあり、実はイライラしていましたが、本当に気さくで愛情たっぷりの人がいてもてなされて、確かに困難だらけだったし、ベルンまで行かねばならぬ面倒もあったけど、手にした瞬間自分が大きく、これからは細かいことにじたばたしない、じたばたよりは誠意を持って落ち着いて行動する大切さを知りました。


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(この部屋は今日で最後。。。あぁ惜別の情)


昼を抜いたので、極度に疲れましたが間髪いれずに部屋の掃除と引っ越し、イラン旅行の準備。旅行準備はお茶の子さいさいですが、引っ越しは本当に嫌いです。それでも東京の4年もそうでしたが、なんか気持ちいもの。だってこの2年間のジュネーブ生活いいことも悪いことも含め本当に充実していましたし、何よりも困難にぶち当たりながらも悩み、傷つき、周りの大きな助けで元気が出て自分なりに対応できた、その大きな自己成長が沢山詰まっているから。今年11月からもジュネーブにいる場合はこの寮にいるのですが、なんか一生忘れることないだろうな、この32号室。



あぁ、ちゃんと7月19日分は書こうと思ったのですが。。。ポルトガルシリーズはこれでおしまし、リスボンの国立古美術館より日本コーナーです。


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「日本の屏風が目立ちます」


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「黒人も屏風に描かれているとは」


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(非常に美しい螺鈿細工)