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社会問題から自分の思う所、本当は誰にでもある感情を探っていきます。

”トマト”はその後すくすくと育っていった。
たくましい茎に、すこやかな葉を伸ばし、蕾をつけた。

今日ベランダにでてみると、緑色の蕾に変化が現れた。
それは本当のトマトの蕾らしく、黄色に育っていた。

すごい!
ここにきて私は初めて本当に”トマト”はトマトになりそうな気配を感じた。
緑色のときは、似ていても全然ちがう植物なことがまま、あるからだ。
一度原っぱに生姜が植わっている!と思って抜いてみたら、ただの根っこしかでてこなかったことがある。

そしてトマトはやや、重くなり始めたようで、太陽の方向に身を傾け始めていた。

私は楽しみにしていたトマトの変化が自分の希望どうりであったことに満足するとともに、少し失望していた。
なんで失望を感じるのか考えてみたが、それは多分、楽しみがなくなったことが原因だろうとおもう。
だってもう”トマト”はきっとトマトになるからね。
ここまでトマトらしい容貌をしていて、トマトにならないはずがないと思った。
それこそ最大の裏切りで起きたら、すごくドラマちっくだったりはするけれど。

不良の、周りのすべての人が愛想をつかすような、ただの雑草だった”トマト”は私の期待を多いに裏切り、もしくは、とてつもなく叶えてくれて、本当のトマトになろうとしていた。
トマトの種も植えていない、一人暮らしのベランダにトマトの苗が突如として現れたのだから、この嬉しさはひとしおだ。
あと、3、4日もすれば、青い果実が実るのかなぁ、などと考えていた。

信じてみるのっていいものだ。
待ってみたことにも価値があった。

まだトマトの実はつけていないので、本当はどうなるか分からないが、次はちがう楽しみができた。収穫の楽しみ。
うちの周りには野鳥がよく鳴いているから、実をとられないようにしなくちゃ、と、
結局何かの終わりは、新しい何かの始まりやね。