ロング・ショート(買い・売り)
外国為替証拠金取引では、
「買い」の方の通貨をロング、「売り」の方の通貨をショート、と呼びます。
2つの通貨のペア間の比率の変動を取引の対象とするから、このような表現となるのです。
通貨のペアはUSD/JPY、EUR/JPY、EUR/USDなどと表記が決まっており、
左側の通貨を右側の通貨で売買した場合の数値が取引の数値(=通貨レートとなり、また左側の通貨をどう取引するかを呼称します。たとえばUSDを買って円を売る場合はUSD/JPYのロングと言います。
取引の実例です。
2つの国、A国とB国があるとします。
A国は先進国で財政状態は良好ですが、B国の財政状態はよくない。
さて、ここで投資家はA国/B国をロングにするとします。
前年の通貨価値が100円:20円で今回100円:10円であれば、
通貨の比率の数値(=通貨レート)は5から10にあがるので、この差分の5が投資家の儲けとなります。
損益計算に使われるのは点数そのものの絶対値ではなく、通貨の比率になります。
さて、A国もB国に追いつきはしないものの、財政状態が伸びるときはあります。
前年が100円:10円であることにショックを受けたB国は、
公的資金を導入して国の財政状況を良くし、25円はいけそうだとします。
すると通貨比は10から4に下がることになるから、投資家はそれを見込んでショートの取引をします。
A国/B国のショートはすなわちA国の売り、B国の買いです。
もくろみ通り来年B国が25円となれば通貨比は10→4であり差分の6が投資家の儲けとなりますし、
もし50円まで引き上げてしまえば市場にとって「サプライズ」であり、
2以下に下がることも珍しくないです(アナリストに言わせれば次回への期待感とされるでしょう)。
このように、あくまで比率の数値を使って取引するため、
「売り」から入ることができるのが外国為替証拠金取引の特徴である、
という言い方をされることがあります。
が、実際にはなにかが売られた場合はそれとセットで何かが買われたということであり、
結局はどちらに加担するかを売り買いの言葉で表現しているにすぎないのです。