冬は寒い

一人暮らしの部屋は暗い

それが嫌だとは思わなかったし

寂しくて泣くようなガキでもなかったし

ただ

バイトづけの日々

レッスンでは叱られ通し

精神的にも肉体的にも疲れていた

ちょっと落ち込んでいたのかもしれない

心に隙間風が吹くというのか

もしかすると夢を諦めてしまうのは、こんな瞬間なのかもしれない

そんなある冬の夜

突然やってきたヤツ

なんで?

なんで?

なんで?

戸惑う俺を尻目に

ニカニカ笑いながら満月だと言う

窓の外

大きな月が浮かんでいた

明るく

まん丸く

それはそれは見事な満月

完全なる円

見ているこっちまで満たされてくるような

豊かな月

優しい光

「一緒に見よう」

俺たちは肩を組んで月を見た

覚えてる

あったかかった

忘れない

きれいだなって思ってたら

ユノも「きれいだ」って呟いた

俺の頭に浮かんだことを話そうとしたその時に、ユノが言葉にする

そんなことがよくあった

外見は全然似てないのに

まるで双子みたいに声が揃うこともあった

それがおかしくてよく笑ってた

でも

あの時俺が見てたのは

ユノの横顔

あの時

はじめて自覚した

俺はユノが・・・

わかっちゃったら

もうユノを見れなくなって

ぎこちなく視線をそらしてから

下向いて

唇を噛んで

ジリ、ジリとユノから離れようとした

その時

ユノが俺の名前を呼んだ

「ジェジュンア」

見上げたらユノの顔があって

ユノが目を閉じた

あれ

俺が目を閉じたのか

どうだっけ

まあ

そんなことがあったってことだ

そのあと?

教えない

秘密だ

月だけが知ってればいい














[お譲りできます]
こんばんは、ブラボーです
ユチョンさんのファンミ当落いかがでしたか?
3月10日(土曜日)4枚連番あります。
欲しい方いますか?






昔のこと

練習が終わると

たいがい外はもう暗かった

週末の夜

酔っ払いを避けながら

俺は急ぎ足で駅に向かう

はぁ

吐く息が白い

ふと見上げる空

十五夜だった

まん丸い月を見て

俺はもと来た道を戻り始めた

はじめは早足

そして駆け足に

走るのは体温を上げるため

ソウルの冬は寒いから、じっとしてたら体も凍るから

しばらく走り、息が上がった頃

川の向こうにヤツのアパートが見えた

灯りがついてた

ドンドンとドアを叩くと

「なに」

不機嫌な顔をしたヤツが出てきた

「満月!」

部屋の中に入り、ガラガラと窓を開ける

半身をひねるように乗り出して

やっとこさ月が見えた

「月?」

ヤツも窓辺に身を乗り出す

「あー」

「な!」

「おぉー」

「だろ?」

「うん」

「うんうんうんうん」

交代して俺もまた月を眺める

うん

いい月だ

「いい月だ」

ビックリして振り返る

ヤツがゲラゲラ笑う

俺がビックリしすぎだって

ビックリしたのは

俺が思ったことを同時にヤツが口にしたから

なんて言えないから

チェってふくれてまた窓の外を見ていた

バサっ

肩に毛布

ソウルの夜は冷える

俺は毛布を羽織ると

「一緒に見よ」

片腕を広げヤツを招く

「あ、うん  //.//」

「くっつけよ」

「いや、そんな  //.//」

ヤツの肩を抱いて引き寄せる

「寒いから」

「そ、そっだな //.//」

一つの毛布に二人で包まる

「・・・」

「・・・」

なんも話せない

カッコつけてるのに

ドクドクする心臓の音

油断するとヤツに聞こえてしまいそうで

ヤバい

ヤバい

俺の隣

ピッタリくっつくヤツの体温がじんわり伝わってくる

寒くて

寒くて

寒くて

寒いのに

暖かい夜だった

そうだった