マナフィ(AR)（ソード＆シールドシリーズ収録）を鑑賞する：「深さと高さの表現」

 

  • 名前                    マナフィ(AR){水}
  • 収録パック           ソード＆シールドシリーズ　ハイクラスパック 「VSTARユニバース」
  • 購入価格              600円
  • イラストレーター  秋津たいら

今回は秋津たいら氏の描かれたマナフィのポケモンカードを鑑賞します。
秋津たいら氏は透明感のある絵を描くイラストレーターさんです。

 

 

イラストの世界観

まず、マナフィとはどんなポケモンか、ポケモン図鑑の説明をまとめると以下になります

 

 

  • 冷たい海底で生まれる
  • 冷たい海底に泳いで帰る
  • 身体の80％が水分
  • 大洋を回遊している


翼足をヒラヒラさせて冷たい海を泳ぐマナフィは、クリオネをイメージさせるポケモンです。
ちなみに実際のクリオネの捕食方法は、頭が割れて、内部のオレンジの触手を拡げて獲物を包み込むというグロテスクなものだったりします。
マナフィはクリオネの可愛いところだけを抜き出したようなポケモンです。

マナフィを中心に様々な魚や鳥のポケモンが集まっており、踊るように泳ぐマナフィの可愛さを引き立てています。
まるでディズニー映画の1場面のような、歌と踊りが今にも始まりそうなイラストです。

イラストの構図

鳥瞰図のように俯瞰した構図のイラストです。
そして海の底、浅瀬、空などの複数の層にポケモンが配置されており、小さなイラストの中に海底から空までの非常に長い距離が収められています。

また、マナフィを中心に円状の波紋が複数広がっており、各層にいるポケモン達の視線や動きは円に沿っており、回転する躍動感を生んでいます。

イラストの配色

海の色が明るい場所は浅瀬を表現し、海の色が暗いところは海底を表現しています。
色の明暗を上手く組み合わせることで、浅い場所から深くまで続く海を表現できています。


今まで色々な鳥瞰図を見てきましたが、多くは地上を見下ろす高さを表現しているだけです。本イラストのように海底まで描くことで、深さと高さを同時に表現しているのは斬新だと思いました。

明るく透明感のあるイラストも、冷たく透き通るような海を表現するのに適しています