二十歳くらいの時仕事帰りにコンビニに寄るのが日課だった。

その日もいつものようにコンビニに寄り発泡酒2本とスロ雑誌、懐かしさから手に取ったカニパンを買い物カゴに入れてレジに向かった。

するとレジの前に先客の5、6歳くらいの少年がいた。

カップラーメンを1つカウンターに置き袋から1円玉と5円玉中心の小銭をぶちまけていた。

面倒くさそうに数える若い店員。

どうやらカップラーメンを買っても少しお金が余るらしかった。
後ろに並ぶ俺を気にしながら少年はお菓子売場に走り笑顔で10円ガムを2つ持ってきた。

1つはお父さんの分と言っていたのを覚えている。

何やら訳ありか?と感じると同時に俺は少年と昔の自分を重ねていた。(貧乏でよく小銭で買い物に行かされた)

会計が終わり袋をぶら下げ店を出ていく少年。

すると店員が話しかけてきた。

あの子…いつもカップラーメン1つだけ買っていくんですよ。との事だった

1万円を払い会計をすませた俺は店を出て少年の後ろ姿を確認すると袋からカニパンを取り出しお釣りを全部カニパンに入れた。

そして少年を追いかけ無理矢理カニパンをあげた!

ポカーンとしてたなぁ…

俺はカニパンを渡すと走って逃げた!

少年が俺のあげたカニパンをどうしたかはわからない。

自己満足の偽善行為なんだろうけど何かしたかった…

その金で10円ガムじゃなくてコアラのマーチでも買ってくれればいいなぁと思ったんだ。

その日の発泡酒は生ビールより美味しかったっけ。

あの頃は純粋だったぁ…