2017年、私は地方の総合病院の小児科に勤めていた。慢性的な人手不足で、週に2回ほど当直があり、それなりに忙しい日々を過ごしていた。
ある日、風呂場でふと鏡を見ると、左膝の内側に腫瘤(コブ)ができていることに気づいた。痛みはなく、どこかにぶつけた覚えもなかった。思い返すと、数日前に膝を伸ばした時にピキッという違和感があり、それが原因だと思った。
翌日、勤務先の整形外科を受診し、膝のMRIと、注射針で腫瘤を刺してもらったところ、「血腫」であろうとの診断であった。
血腫は自然に吸収されるということで、そのまま経過観察となった。
しかし、その後も腫瘤はなくならなかった。
この時はまだ、この腫瘤が悪性腫瘍だとは思いもしなかった。