彼も私も最終出社日。

 

朝起きたら、やはり無性に彼に何かをしてあげたい・・気持ちがわいてきてしまい、

パントリーの中を確認。

 

この間、芝浦のホテルのコンビにで食べたいって言っていたから、

クラムチャウダーを作ろう。

 

そう決めてから、冷蔵庫にミルクが無いことに気がつき、

朝焼けの綺麗なに飛び出しコンビニでミルクを買った。

 

コトコトと、彼のためにクラムチャウダーを作るのは幸せだった。

 

 

結局二度寝して、ゆっくり出社した彼が、

デスクに置いてあった朝ごはんに気がついたのはお昼頃だった。

 

LINEが来た。

 

やっぱり、喜んでくれた。

 

すぐに、屋上のタバコ場に呼ばれた。

いつもはスーツやジャケパンなのに、今日は

アーノルドパーマーのシャツにジーンズの

カジュアルな姿。

 

誰もいないタバコ場で、

彼のほうから

キスしてきた。

 

・・・

 

今日はわたしがなんとなく、心がほどけず。

キスはあまくやっぱり感じてしまうものの、

今日が最終日と頭で理解しているからか・・

彼との間に溝を掘ろうとしているからか・・

ほどけない。

 

タバコ場で、彼が、

「今日は、早く上がれたら、ご飯に一緒に行くか、

ホテル行ってHしよ・・」

と言ったのでわたしはただクスっと笑った。

 

 

 

 

 

 

彼とホテルで過ごした何度かの間、

必ずと言っていいほど、

彼の奥さんからの

SMSが来る。

 

そのときに、

見えてしまう、

奥さまの名前・・

 

初めて見てしまったときは、

知りたくなかったのに・・・と

ただただ胸がチクリとした。

 

折に触れて、

名前を思い出してしまうのがつらくて、

彼にも私の夫の名前は知らせようと思った。

 

LINEで、

「あなたの指輪の相手の名前を知ってしまっていることは

地味につらい」

と言った。

 

「ごめん」

という彼。

 

その後、

夫の名前をLINEで打ち送った。

 

「既読」

 

になるのを確認してから、

一瞬で消した。

 

 

 

それをもう一度した。

 

私が見てしまった、活字になった彼の奥様の名前の回数分送った。

 

これで、

おあいこ、

と思ったら少しだけ心が軽くなった。