肌のかさつきは甲状腺から
こんな症状があったら要チェックですね。
低い平熱、しつこい冷え症、食欲不振なのに体重が増え、やる気が起きない……。
季節の変わり目だからと、こんな体のサインを見逃してはいないだろうか。
更年期障害や年のせいと思っている人も多いが、
実は甲状腺の機能が低下しているのかもしれない。
一般の健康診断の検査対象ではないので健診ではわからない。
現在、日本では500万人がなんらかの甲状腺の病気を患っているといい、
中でも最も多いのが甲状腺機能低下症だ。
体が冷え、寒がりになるほか、暖房を強くしてもなかなか冷えが解消しない。
新陳代謝が悪くなるために肌がかさついたり、貧血が起きる場合もあって、
更年期障害と間違われやすい。
また、意欲が低下し、記憶力が低下することもあってうつ病と間違われることもあるという。
専門病院なら採血後1時間弱で、ホルモンや自己免疫などの数値で甲状腺の異常の有無がわかる。
機能低下症になっていても6カ月に1度の経過観察で特に治療はせずに済んでいるという人は多い。
治療が必要な場合は、足りない甲状腺ホルモンを補うための甲状腺ホルモン剤を服用する。
ホルモン剤を充当すれば、つらい症状が改善される。
機能低下症の人が気をつけたいのは、ヨードの過剰摂取。
特にヨードをたくさん含んでいる昆布をダイエット目的などで毎日大量に摂取するのは避けたい。
「ヨードが甲状腺の機能低下をさらに増悪させてしまう」とのこと。
繊維質やミネラルが豊富で健康食材とされる昆布。
健康な人が適量食べるなら甲状腺を悪くすることはないが、
機能低下症であることに気づいていない人も多いので、
昆布だけを毎日食べ続けるようなことは避け、バランスのよい食事を心がけましょう。