蛍です。
拙作bless this loveの番外編です。
まだ寒い時期に書いたので、冒頭季節外れですが…内容にはあまり関係ありません。
いつものように、最後限定記事になります。すみません。
まあ、たいしたことはありませんが。
アメンバー申請をくださる皆様。
ありがとうございます。
未だ承認できず、な方がいらっしゃいます。
こちらをお読みいただき、申請のボタンとともにメッセージかコメントをいただければ嬉しいです。
すぐ開けます。笑
よろしくお願いします。
まあ、たいしたことはありませんが。(2度言う)
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(side S)
「ただいまー」
って声をかけて自宅に帰る。
キャップを外して玄関に置いて、カバンをドスンと廊下に置いてそのまま洗面所へ。うがい手洗いが終わったら、上着を脱ぎながらリビングへ。
リビングのドアを開ければ、ふんわりと暖かな空気が流れてくる。
明るいリビングの中、テレビの前で恋人は何かを一生懸命に見ているようだった。
出て行った暖かな空気と同じ分だけ外の冷たい空気が入ってきたのか、ぶるっとからだを震わせてカズは後ろを振り向いた。
「おかえり」ってニコッと笑って、さらに続けてテレビに顔を向けた。
「何見てんの」
「なんか、撮れてたやつ」
レコーダーに『嵐』で登録してるから、テレビ欄からその単語を選び出して自動録画してくれる。
まあ、たまに全然関係ない番組が入ってることもあって、苦笑することも多いけど。
『警視庁、逮捕の嵐』とか。『京都、嵐山の紅葉特集』とか。
で、今回は、なんだかワイドショーで俺達の特集が組まれてたやつで。
わっかいころの俺達がテレビのこっちに向かって笑顔を振りまいていた。
「なに、すっげー懐かしいじゃん」
「でしょ?デビューの頃からまとめてくれてんの。すごくない?」
「うわ、俺チャラ!」
ふふふ、って笑うカズのとなりのラグに直接腰掛けて、一緒に見る。
テレビの中のデビュー間もない俺達は、今見れば恥ずかしいくらい緊張しつつ、でもすごくいい笑顔で。
そういえばこんなだったのかな…なんて懐かしく思い出していた。
それと一緒に…あの頃の想いまで思い出して少し、切なくなる。
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