向こうでも着替えてしっかり砂を落としてきたつもりなのに、玄関先でまだ砂がパラパラ落ちてきて。
顔にも服にも泥がついてて、コレは汚れからの挑戦状受け取っちゃったな、なんて。
受けて立つ!っつって、このまま洗濯とお風呂だな!






「かずくん、お風呂行っといで!」

「うん!」






頷いたニノは、とてとてとオレの前に歩いてきて、両手をあげてバンザーイ、した。




「ぬがせてー!」





マジか!そっか、4歳だった!
4歳って脱がせてもらってんの?


友だちや弟の子どものことを思い出してみる。
ええー、どうだったかなー。





「まーくん?」


上目遣いで小首をかしげるの、やめてくんないかな…。
可愛すぎる…。
でも、そこには計算なんかなくて。



よし!と、思い切ってニノの服の裾を掴んで、えいやっと持ち上げて脱がした。
なんか、変な感じ…。




「ズボンは、出来る…?」

「できるよ!かずくん、おトイレじぶんでいけるもん!」




そうですか…。それは、よかった。
よかったよ、ほんとに…。
真顔でパンツ脱がせらんないよ…うん。









「まーくんも、いっしょにおふろ、はいるでしょ?」


……。昔は、よく一緒にお風呂とかシャワーとか入ったもんだけど…。
なんだか、久しぶりで。
しかも、中身が4歳だと思うと、なんか変な感じ。
いや、ホントの4歳ならいいんだけどさ!見た目は、30代男子だから!




「よし!いくか!お風呂!」

「わーい!おふろー!」




お風呂の中では、背中の流しっこしたりして、結構楽しかった。
シャンプーハットがないから、髪の毛洗うのに大騒ぎだったけどね。





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