bless this love」の続編でーす。





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(side N)



「お疲れー!」

「お疲れ様ー」


5人の番組の収録が終わって、帰り支度を始める。
それぞれ、次の仕事があったり、なかったり。
予定があったり、なかったり。




俺は……





「ニノっニノっ、今日はデート??」


着替えながら相葉さんが、俺にコソコソ話しかけてくる。



「何よそれ…。アンタこそ、潤くんとデート?」

「ぐふっ。久しぶりにね!たまには外でゴハンって。」

「ハイハイ、そーですかー」

「何だよーおまえ、その言い方!」


「まー、もう行くよ?」


ドアを開けながら、今日もキメッキメの潤くんが声をかける。


サングラスにハット、ロング丈のジャケットがよく似合ってて、あれ、完全に松本潤だよな…って感じ。
どー見ても、素人じゃねーな、って。

加えて相葉さんも…シンプルなカットソーに細身のパンツ、首元にストールって普通の格好なのに、
ていうかシンプルだからこそスタイルの良さが際立って、これもまた別の意味で目立つ。


この2人、一緒にメシ行ったらみんな振り向くよなー。超目立つよな。
大変そう…。

ま、こういう時逆にメンバーだと楽だよね。
メンバー同士でメシ行っても、どっちかの家に寄っても、変じゃないもん。
撮られる心配もないし。ある意味安心だよね。



「じゃね、お先!
ニノ、イチャイチャもほどほどにねっ。」

「なっ、おまえ、」


くしゃっ、と出来ないウインクをして、相葉さんは帰ってった。


何だよ…ほどほども何も…。




「ニノ、支度できた?」

「翔さん、うん、出来てるよ」

「じゃ、行きますか」

「ん」


「じゃ、智くん、お先ー」

「おー、おつかれー」



連れ立って、楽屋を出る。



今日は久しぶりに、翔さんと予定が合って、
つまり、その、一緒に帰れるわけで。


久しぶりに一緒にメシ。



前は、翔さんが探してきてくれるオッシャレーな店で食うことが多かった。
顔が広い翔さんは、グルメな友だちも多くて、そういう人たちに聞いたりしてるみたい。


和食なのに洋の食材を使って云々、とか。
こだわりのシェフがこだわりの食材を本場から取り寄せて云々、とか。
そういう店。
シャレてんの。

俺、本当はそういう手の込んだやつってほとんど食わない。
もっとふつーがいいの。
ラーメンとかさ。ハンバーグとか。カレーとか。

だけど、だからこそ、
こうやって翔さんが、美味いって思うものを紹介してもらえるのって、なんか嬉しい。
好きを分けてもらえる気がするから。




でも、あとで聞いたんだけど。
翔さんも、ちょっと無理してたんだって。
ホントは翔さんもフツーの、家庭料理みたいなのの方が好きだけど、
ほら、なんつーか、ね?


『付き合いたてのデート、なんだからさ、ちょっとカッコつけたいだろ』


って、顔を紅くして言ってた。