いつも、俺がまーんちに来た時の定位置。
今日は、微妙に間が開いている…。





「まー…なんで避けてんの?」


直球で聞いたら、まーは、困ったように顔を伏せた。


「俺のこと、嫌いになった?」


ぶんぶんと、音が出そうなくらい首を横に振る。


「じゃあ…どうして?」

「……。」

「俺は、まーが好きだよ。この先もずっと、付き合っていけたらって思ってる。

だから、急に避けられたりしたら、悲しいし、納得いかない。

何か気に食わないことがあるなら、言って?
直せることなら、努力するし、話し合う事が大事だって、俺は思うからさ。」



じっとまーを見つめる。
伏せたまつ毛に、涙の粒が溜まっていくのが見えた。



「潤くんは、なんにも悪くないよ…

これは、オレの問題だから…。」

「まー…」




涙をいっぱい溜めたその瞳で、まーは俺を見た。
久しぶりに目が合って、なんだかドキッとする。
黒目がちなその目は、涙をたたえながら、それでも流さずに堪えている。
綺麗だな…。
こんな状況だけど、やっぱり俺は、まーが好きだ。


そう、思った時だった。






「潤くん…別れよう?」








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