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そんな事があっても。
俺と相葉さんの関係は変わらなかった。
少なくとも、見た目はね。
相葉さんは相変わらず、俺んちに遊びに来るし、俺も相葉さんちに行く。
一緒にメシ食ったり、ゲームしたり。
だけど…
泊まって帰ることは、無くなった。
や、相葉さんは言うんだよ、泊まっていけば?って。
でも、俺が無理。
好きだけど、好きでいちゃいけないヤツと夜の間中一緒とか、どんな拷問よ。
撮影が終わって、相葉さんは、このあとも仕事だっつってバタバタと出ていった。
俺はこれで終わり。
帰ってひとり寂しく飲みますか…。
ふぅ、とため息をついて出ようとした俺の、ポッケのスマホがブルっとなった。
「翔さん…?」
「ごめんな、ニノ。急に呼び出したりして」
「いや、別に。もう帰るだけだったし。」
ちょっとオシャレ系居酒屋の個室に、翔さんとふたり。
「たしか近くで撮影だったって思ってさ。」
「翔さん、メンバーの仕事把握しすぎでしょ。」
ハハッ、そうかー?と爽やかに笑って、ジョッキに口をつける。
しばらくは、最近のお互いの仕事の事や、次のツアーの話なんかをしながら飲んでた。
久しぶりの翔さんとのサシ飲み。
ツボを心得た楽しいお喋りについつい酒も進む。
メンバーとの飲みはやっぱり気が楽だわー。
だから、ちょっと気が緩んでたのかもしれない。
相葉さんの、相談という名のノロケに、結構ダメージくらっちゃってたのも、あるかも。
「あれ…?」
気がつくと、ちょっと飲みすぎちゃったのかな?
何だか頭がくらくらする。
「大丈夫か?ニノ」
翔さんの声が遠くに聞こえる。
「だいじょーぶ、だいじょぶよ、、あれ?」
立ち上がろうとしたけど、立てない。
ふらっと倒れそうになった俺を、逞しい腕が抱きとめた。
なんか、安心する…
俺は、そのまま意識を手放した。
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