前回の就園・就学のお話の続きです。

「みんなから社会性を学んで欲しい」
「普通の子からの刺激を受けさせたい」

こんな思いで健常のお子さんの集団に出していくことが多いかと思います。

前回のエントリーをお読みいただいた方はお分かりだと思うのですが
これまた大変「抽象的」であります。
身につけて欲しい社会性とは何か、具体的に考えておく必要があります。

そして同時に、子どもたちの様子から、『そこで何を学んでいるか』検証する必要があります。

例えば、「周りのお友達が手伝ってくれる」

先生も親も好意的に捕らえる場面の一つかと思います。
確かに、おそらく生涯にかけて何かしらの手助けを受けながら自立生活を送っていくことになるので、誰かのサポートを受ける経験というのも大事なことだと思います。

しかし、もう少し丁寧にみてみると、
「困ったときは、うつむいてもじもじしていると、お友達が困っていることを察して手伝っている」
例えばそんなことが見えてくるかもしれません。(うちの娘がそうでした。(笑))

これはその子が「困ったことがあったら、うつむいてもじもじしていると誰かが助けてくれる」ということを日々学んでいることになってしまうのです。

ちょっと想像してみてください。

あなたは、街でうつむいてもじもじしている人に「何かお手伝いしましょうか?」と声をかけますか?

多分答えは「NO」です。

「すみません、●●してもらえますか?」「これがわかりません。教えてください」
そのように方法は問いませんが、意思表示=援助要求をしてくれてはじめて手助けができると思うのです。

ちなみに、娘の課題は入学以来ずっとこの『援助要求』です。
できれば小学校卒業までに、遅くとも教育期間が終わるまでに身につけて欲しいと思っています。

地域の健常の子が多い集団に入れた場合は特に
『どこで学んでいるか』ではなく『何を学んでいるか』そんな視点が必要だと思います。