大映の特撮映画

ゴジラに対抗した作品とも言える

脚本：高橋二三

監督：湯浅憲明

主演：船越英二（日高教授）

出演：山下洵一郎（カメラマン）

　　：姿美千子（少年の姉）

　　：吉田義夫（エスキモーの村長）

　　：左卜全（百姓の爺さん）

監督はドラマ「家なき子」の監督

本作「大怪獣ガメラ」は東宝の「ゴジラ（１９５４年）」に対抗した作品とも言えるが、特撮映画で独走する東宝に対抗した特撮映画とも言われている。

本作は上映時間７８分と短めで、ゴジラが９７分なのでストーリーは映画の冒頭からガメラが出現する。そのため姿が見えない恐怖感は無く淡白な印象があるが、当時の少年にはストレートに伝わるインパクトになる。

ガメラは悪役怪獣の印象を持たない作品としてシリーズ化された。本作は都市を破壊するシーンがあるが、少年を助けるなど１作目から特徴を打ち出している。

実は昭和ゴジラも後半はガメラと同じ正義怪獣に変わった。１９７０年代はヒーローものが流行っていたため、それがガメラをシリーズ化（昭和７作品）できた要因かもしれない。

物語は北極の氷で眠っていた古代の怪物ガメラが、国籍不明のジェット飛行機が米国に撃墜され、核弾頭を搭載していたため目覚める。

その後、世界各国で謎のひ飛行体が目撃される。後にそれがガメラだと分かる。ガメラは熱エネルギーを求め日本に上陸。核弾頭でも死なないガメラに人類は成すすべもなかった。

見た目が亀なので「ひっくり返し作戦」が実行されるが、ひっくり返ったガメラは首、手足を引っ込め、高速回転を始め空に飛び立つ。

殺せないなら宇宙に追放することを考えた人類は、Ｚプランを計画する。これは巨大なカプセルにガメラを封印し、ロケットで宇宙に打ち出す作戦。これに成功した人類は平和を迎える。

ストーリーが淡白なのでこの説明で内容は伝えることが出来る。

登場人物の船越英二は２時間ドラマの帝王・船越英一郎の父。左卜全は１９７０年「老人と子供のポルカ」でオリコン１０位を記録した俳優でオペラ歌手。吉田義夫は実写版「悪魔くん」の悪魔メフェストなど個性的な役が多い。東宝の豪華キャストとはいかないが、味のある俳優が出演している。

７０年代、ヒーロー怪獣の先駆けとも言えるガメラ。話のネタで観るのもありかもしれません。

映画　大怪獣ガメラ　１９６５年（お薦め度★★☆☆☆）

映画(邦345) 大怪獣ガメラ １９６５年作品／ 昭和ガメラ１作目