New Age of Earth : Ashra | Yokohama Beat Junkie

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New Age of Earth : Ashra

東京タワーの蝋人形館
で存在感を漂わせる偉人Manuel Göttsching。彼がリーダーとして率いてたAsh Ra TempelがAshraへと改名し、1976年にリリースした作品。「ニューエイジミュージック」と「アンビエントミュージック」の境界線は明らかに存在すると思っていて、この作品は完全に非アンビエントな作品。今の耳で聴くとタイトル通り「ニューエイジミュージック」的に思えるが、当然ながらこの時代にそんな概念は存在しない。まごうことなき瞑想音楽。この作品が後のアーティスト達に与えた影響は計り知れない。

アナログシンセサイザーの温もりと、音の隙間からかすかに聴こえてくるギターのアルペジオ。恍惚感溢れる音の洪水に身を委ねていると、いつしか意識は天上へと登り詰めていく。ジャケットに描かれているのは、我々が存在している茫漠とした地表、屹立する人工構造物、そして更に上から降り注ぎ始めた太陽光。まさしくこの作品が持っている世界観を映しだしたみたいじゃないか?特にM1「Sunrain」で聴こえてくる繊細なシーケンシャルフレーズはその曲名の通り、陽光の雨のようだ。