「恥を知りなさい」と言われてしまったトヨタと気になる大陪審 | ワイヤレスヘッドホンのブログ

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■本日の言葉「shame on you」(恥を知りなさい)■

英語メディアが伝える「JAPAN」をご紹介する水曜コラム、今日は朝のフィギュアの話題に続いて、2本目のコラムを書きます。トヨタ公聴会についてです。議員や被害者からの厳しい痛罵が飛び交うことの多い米議会公聴会で、トヨタは「恥を知りなさい」と言われてしまいました。そしてアメリカでは公聴会のほかにも、ひょっとしたらもっと心配な大陪審の動きも。(gooニュース 加藤祐子)

○そんなこと言われてはならないことを

「Shame on you Toyota for being so greedy」

「トヨタは恥を知りなさい、欲にまみれて」。もしくはもっと直訳すると、「あんなに欲をかいたことはトヨタ、あなたの恥です」。「greedy」とは「欲張り」とか「欲深い」という意味です。

2006年に走行中のレクサスが制御できなくなり、時速160キロで約10キロも走り続け、「死ぬときが来たのだと思いました」という女性が23日、米下院エネルギー?商業委員会でこう証言しました。涙ながらに。ブレーキも、ニュートラルやバックを含むあらゆるギアも試したけれども車は停まらず、「衝突を避けるにはガードレールに突っ込むしかないと思った。神様に助けて下さいと祈りました。(無線通信技術)ブルートゥースで夫に連絡しました。夫には何もできないと知っていたけれど、もう一度だけ声が聞きたかったので」と。

結局、このロンダ?スミスさんは両足でブレーキを強く踏み込んで車を停めることに成功。けれども夫妻でトヨタと米運輸省道路交通安全局(NHTSA)に苦情を言うと、「トヨタに嘘つき呼ばわりされたので、私たちは激怒した(We were furious that Toyota called us liars)」のだと。

「Shame on you」 この言葉がいかにグサリと突き刺さる、英語圏の人間にとって強い言葉か、なんとかお伝えしたいと思っています。犯罪者や、さもなくば政敵の多い政治 モンスター ヘッドホン -レブロン13 などでない限り、大人になってから言われてはならない言葉なのです。まだ道理や分別の分からない小さな子供が、かなりひどいいたずらをした時に(自分より小さい子や動物をいじめたとか、物を盗んだとか)使う叱責の言葉です。ただの「いけませんよ」ではなく「そんな恥ずかしい、みっともないことはしてはいけません」です。人倫にもとることをした時に使う言葉。真当な大人、真当な企業が言われていい言葉ではありません。

しかもうっかりミスとかではなく「欲張りだったこと(for being greedy)」がその理由だと言われてしまっては。この言葉がトヨタ自動車について米議会で、被害者によって語られた。日本人としてどれだけ残念か、なかなか言葉にはできない感じです。

もっともスミスさんはこの後に、「トヨタに対する適正な監督を怠ったNHTSAも恥を知りなさい」と続けたのですが。

(ちなみに2008年大統領選中に、オバマ陣営が不当なネガティブ広告を流したからとヒラリー?クリントン候補がオバマ候補に「Shame on you, Barack Obama」と何度も公言したことがありましたが、あれは2人の間で今や笑い話になっているのか、興味があります)

○被害者も社長もそれぞれに涙ぐんだが

23日のこの公聴会で涙ぐんだのは被害者だけでなく、米国トヨタ自動車販売のレンツ社長も感情を露わにしました。20年以上前に自分のきょうだいを自動車事故で失ったことのあるレンツ氏は、被害にあった「家族がどういう思いをするか、私は知っています(I know what these families go through)」と言い、声を震わせました。「そのことを考えない日はありません」と。

けれども肝心の、なぜトヨタ車が制動できなくなったかについて重ねて質問されても、レンツ社長はこちらのワシントン?ポスト記事が書くように「Toyota USA-s president can-t seem to recall much (トヨタの米社長はあまり覚えていないようだ)」という状態だったそうです。

(少し英語うんちくを言いますと、この見出しの「recall」は「覚えている」で、「回収?修理」を意味する「recall」にひっかけてあります。「recall」という言葉にはそもそも、離れていってしまった物事を呼び戻すという意味があるため、「記憶している」も「回収?修理」もそこから敷延しての意味なのです。1990年のシュワルツェネッガー映画のタイトルにもなった「トータル?リコール(total recall)」は故に、「完全な記憶」という意味にも「全品回収」という意味にもなります。)

話を戻します。ワシントン?ポストのコラム記事によるとレンツ社長は、議員たちとこういうやりとりを繰り返しました。

「ブレーキ?システムの改修なしで走り続けるトヨタ車は何台くらい?」
「正確には言えません」

「トヨタの電子スロットル制御システムを独自検査して何が明らかになったのか?」
「試験結果を具体的には承知していない」

「アクセルの問題箇所は高精度製造されているのか?」
「私はエンジニアではないので、分からない」

言葉に詰まりながら答弁するレンツ社長の姿は、トヨタ車への信頼性にさらにダメージを与えただろうとワシントン?ポストは酷評。「トヨタ車の運転に不安を持ってる人がいたら、火曜日の公聴会が終わる頃にはパニック状態になっていただろう」と。

確かに、「分からない」「知らない」「正確には言えない」って、「犬のおまわりさん」を困らせた迷子の子猫ちゃんじゃないんですから……。

とはいえ、米国トヨタは自動車販売会社であって製造会社ではなく、「トヨタはまるで帝国列強が植民地を扱うようにアメリカを扱って来たのだ。アメリカの消費者に製品を買ってもらいたいが、造り方には口出しするなと言うのだ」とワシントン?ポストのコラムニストは痛烈です。

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