ガリバーとヤフー | 思考の整理日記 - アメブロ時代

ガリバーとヤフー

はじめに
実は、前回の日記で書いた研究室追いコン旅行から帰った夜に風邪を引いてしまい、日付が変わった今日は予定を色々変えざるをえず、こんな日記を書くこととあいなりました。


先日の青春18切符旅行の帰りの車内で、昔話についての話なりました。

桃太郎から始まり、一寸法師、浦島太郎、さるかに合戦、金太郎、はなさかじいさん、おむすびころりん、こぶとりじいさん、カチカチ山、アリとキリギリス、など、
友達四人での会話だったのですが、四人という人数にも関わらずストーリー・結論が満場一致したのは「桃太郎」と「浦島太郎」のみだったという、いささか悲しい結果に。

Tに至っては、大抵の昔話のエンディングを、
鬼退治 → めでたしめでたし
としなければ納得いかないようで。
「ガリバー旅行記」にすら、鬼退治を登場させたあたり、彼のハイセンスなストーリー構成かつその記憶力に脱帽でした。


昔話の話題のきっかけは、確かこのガリバー旅行記だったのですが、色々出た昔話の中で最もストーリー・結論がなぞだったのがこの「ガリバー旅行記」。

「ガリバーは小人に捕らえられて磔にされるんだ。」
「でもその後、小人を助けてハッピーエンドだっけ?」
「あれ?ガリバーが巨人と戦うって話もなかった?」
「や、巨人の他に鬼も出てきたような。で、鬼退治してめでたしめでたしのはず。」
「ガリバーは日本でいう“だいだらぼっち”なのって知ってた?」
「ん?そもそもなんでガリバーは冒険したんだっけ?」
など、
何一つ議論がかみ合わなかったような気がします。


で、あまりにも気になったので、「ガリバー旅行記」について調べてみたのですが、この物語は、
・ 当時一般的だった、旅行記の形式を模しながらイギリス人の社会や慣習に批判的な視点を与えるために慎重に設計され、異国や野蛮な文化への明白な捏造が含まれている
・ この作品がこれまでに書かれた道徳と品行に対する風刺文学の中で、最も痛烈な一作品
・ 今もなお本作は、全歴史を通じた偉大かつ不朽の風刺文学の一つとして、これまでに書かれた最高の政治学 入門書の一つとして、確固として成立している

という、奥の深さとそのテーマ性にびっくりしました。


物語は、
① 小人の国
② 巨人の国
③ 飛ぶ鳥、死者をよみがえらす国、不死の国、そして日本(!)
④ 馬の国
を医師であるレミュエル・ガリバーが渡航するという四部構成。
で、どの篇にも何かしらの批判が含まれていました。

子供向けの版では、最初の二篇のみが収録される傾向にあるようで、“ガリバー旅行記=小人の国+巨人の国”もある意味、間違いではありませんでした。


僕たちが(断片的に)知っている昔話も、こうして調べてみるとなかなか興味深い話ばかり。
自分の記憶の曖昧さを知ると同時に、多少とはいえ、昔話が詳しくなったのが自慢です。



最後に
日本でのポータルサイト最大手といえばヤフージャパン。
「Yahoo! 」は公式には「Yet Another Hierarchical Officious Oracle」の略語のようですが、
開発者たちが、自分たちをガリバー旅行記の馬の国に登場する種族・ヤフーと呼んだことに由来するそうです。