7月11~15日の世界の株式相場は、欧米の債務問題への警戒から主要20株価指数のうち18指数が下落。特に欧州株の下げが目立った。上昇は2指数にとどまった。


 下落率の1位はフランス。週間で5%近く下げ、3月16日に付けた年初来安値まであと30ポイントあまりの水準に近付いた。ユーロ圏の債務問題がギリシャだけでなくイタリアやスペインにも波及するとの懸念が広がったことが背景。財政不安がある国の国債を多く保有しているとの警戒から金融機関の株価下落が目立ち、指数を押し下げた。スペインは4%、イタリアも3%超下落。ともに年初来安値圏で推移する。

 一方で新興国は上昇、もしくは下落率が小幅にとどまった。上昇率の首位は南アフリカ。6月下旬から戻り歩調を強めており、この週も1%高となった。リスク回避姿勢を強める投資家が金などの安全資産に資金を移しており「資源高が経済成長にプラスになる。地方選での与党勝利を受けてズマ政権が安定するとの見方も支えになっているようだ」(国際金融情報センターの福富満久アフリカ部主任エコノミスト)という。2位の中国は15日まで3日続伸。4~6月期の国内総生産(GDP)が市場予想を上回る伸びとなり、景気が急減速するとの懸念が後退した。

 日本は週間で1.6%下落した。欧州の債務問題と米連邦債務の上限引き上げ問題への警戒から円相場が上昇し、電機や精密など輸出関連株が売られて再び1万円を割り込んだ。

 欧州域内の主要金融機関を対象にした資産査定(ストレステスト)の結果が15日発表されたが、米国株市場での反応は限定的だった。ただ欧州の債務問題は引き続き予断を許さず、「ギリシャ向けの第2次金融支援策の大枠が決まるまで、投資家の不安感は晴れないだろう」(バークレイズ・キャピタル証券)との指摘がある。

 米国では来週もインテル、マイクロソフトなど主要企業の決算発表が続く。14日発表のネット検索大手グーグルのような好決算が続けば株式市場の雰囲気を明るくしそうだ。日本株についても「欧米の債務問題や米企業業績といった海外情勢に引き続き左右されやすい」(野村証券の河辺和幸シニアストラテジスト)という。

(須永太一朗)