お仕事に出ているときは、ランチはもちろん周辺のお店に行く。以前にもゆとり世代の素っ頓狂な発言に、思わず吹き出しそうになりましたが、相席ではなくても近所のお話は聞こえてしまう。それなりの男性同士ならそんな話題にゴルフが上がるのはままある事です。

ってんで、聞こえてきたは距離計測器のお話し。どのメーカーのものが良いかネタになっていました。いわく、オレンジ色の文字が見やすいとか、機能が良くても重いとか、ポッケに入るものだと距離が曖昧だとか、マァ色々長短があるものなんですねぇ。しかぁ〜し、ブログ主世代にとっては距離計そのものに疑問がわいてしまう。もちろん前世紀の遺物の意見でありますから、昔話になるのですが、もともとそんな計測をしたところで1ヤード単位を打ち分けられる腕なんぞ持っちゃいない。せいぜい一桁が5か0の距離で把握する程度で十分なラウンドしかしてこなかった。

始めた頃はヤーデージの表示はコース脇に小さな植栽があるのが普通だった。ショート以外ではグリーンエッジまでの距離を植栽のあるあたりで、残りが150とか100。記憶では200なんてぇのはあまり気にしませんでしたが、きっとあったんでしょうね。それが数字や色で見分けられる杭になった。確かにコース脇の植栽なら日当たりも悪くて、管理に大変なのかもしれません。ただ、植栽の時は100と150を間違えることもしばしば。そう、これがおもしろいところでもあり、人が見た目で残りの距離を感覚的に理解すると振り回す力感に影響するのです。

コース設計にしても実際の距離と見た目での距離感に錯覚を狙ったものも多く、それも含めてラウンドは楽しむもの。150から残りは100だと思ってウェッジでピシッと当ててさっそうと歩きだしたら全然足らないなんてぇのは、見た目の錯覚からそんな間違いをしたわけで…。まぁ、いいか。通常ショートホールなら、ティーグラウンドの真ん中からグリーンの真ん中までの距離が看板に書かれているもので、トーナメントではプロキャディーが歩測しながら1ヤード単位の距離をプレーヤーに知らせるものです。

でもよくあるのはキャディーさんがそんな看板の数字とは全然違う距離を示して、多くの場合はそんなにあるかと思う事もある。実際にあるからそうアドバイスしてくれるわけで、言うとおりの距離を信じればいいことですが、どうしてどうして、見た目の感覚が先行することが多い。しかし、現代のように距離計を使うならそんな葛藤も雲散霧消。器械が示す距離に風を計算し、モノによっては上り下りも器械の言うとおりを打てばよろしいわけだ。面白いんですかね、それで。失敗の理由は風のみ。コンペのパーティーで距離計の示す通りに打ったら、オーバーしたとか、届かなかったとか、そんな言い訳を聞いた事がありません。

ブログ主はいまだに2グリーンのコースなら、左右のヤーデージを間違えたという言い訳は引出しに持っております。コースの設計というのも開場直後の情景だけではなく、植栽が根付いて育った数十年後まで見越して作られるもの。言うならボールやクラブの発展は予想しきれなかっただろうし、ましてや距離計を使うのが当たり前のラウンドなんぞ想像もしていなかったでしょう。それでも、木の枝の張り出しとか池の淵のえぐりとか、フェアウェイバンカーの高さとか、ボールが落ちたところへ行っていないと解らないのが実際のラウンド。そこでおもむろに距離計を覗くアマチュアの姿ってぇのは、いかにも絵にならないと思うのであります。そりゃプロは別ですよ。

キャディーさんココカラあとなんぼかね。手前のバンカーはどこまで張り出してるかな。んなら、張り出した枝を避けてフェード気味、一番手上げて開いてみるか。出来るもんなら、やってみぃ。

ランチの雑談