
ブームを通り過ぎ、すっかり定着した感のあるK-POP。当初はダンス・ポップ系のグループにスポット・ライトが当たっていたが、最近はそれだけにとどまらず、アイドル的な魅力を放ちながらも歌唱力で勝負するIU、キム・ヒョンジュンといったソロ・シンガーや、疾走感あふれるバンド・サウンドを聴かせるFTISLAND、CNBLUEなど、従来のK-POP勢とはひと味違ったアーティストにも熱い視線が注がれている。2011年に日本でCDデビューを果たした韓国出身のJUNIEL(ジュニエル)は、K-POPのこうした流れとまた違う、J-POPのフィールドで独自のスタイルをめざす、今までにないタイプの高校生シンガー・ソングライターだ。
――先日、久しぶりのワンマン・ライブ(2012年2月15日、渋谷・Glad)を行いましたが、やり終えてみていかがでしたか?
JUNIEL 今までやってきたライブの中でいちばん楽しかったです。楽しみながら演奏しようという意気込みでステージに立って、実際にその通りにできて本当にうれしかったです。
――ライブではかなりハードな曲も演奏していましたね。
JUNIEL 東京事変さんのような勢いのあるサウンドを最近はよく聴いているので、その影響が多少あるかも知れませんね。
――曲の合間のMCで、昨年はイギリスの人気アーティスト、コリーヌ・ベイリー・レイのコンサートを観に行ったと話していましたが、彼女といえば穏やかでオーガニックなサウンド。東京事変とはかなり違いますが……。
JUNIEL 私、元々は彼女のような温かくて優しい音楽が大好きだったんです。でも、デビューしてしばらく経って、いきなり激しい音楽も好きになり、最近は本当によく聴いています。
――じゃあ、今後はそういう曲が増えそうですね
JUNIEL はい。最近作った曲は激しい曲ばかりで(笑)。
――今回のライブは2ndシングル「さくら ~とどかぬ思い~」のリリースに合わせて行われました。同曲ができた経緯などを教えていただけますか。
JUNIEL この曲のオリジナルは、インディーズ時代にリリースしたミニ・アルバム『Dream & Hope』(2011年7月)の収録曲「さくら」です。さくらという花は春に一週間だけ咲いてすぐに散ってしまう、その儚さが男女の別れに似ていると思って書いた曲なんです。今回の新バージョンは、卒業シーズンに向けて、卒業すると誰もが感じる寂しさを「さくら」に託したらいいんじゃないかなと思って歌詞を作り直しました。
――さくらは日本人にとっては親しみのある花ですが、韓国でも同じなのでしょうか?
JUNIEL ええ、好きな人は多いです。春の花見もありますし。みんな、さくらが咲くと喜びます。

――歌詞の内容はJUNIELさんの実体験がもとになっているのですか?
JUNIEL 私が書く歌詞は実際に経験したり、感じたりしたことをもとにしています。もちろん、この曲もそうですね。
――レコーディングは順調に進みましたか?
JUNIEL 「さくら」はピアノで作った曲ですが、レコーディングではギターを弾きました。だけど、ギターだとコードが難しくなってしまったので、半音チューニングを下げて弾きました。
――日本にはさくらをテーマにした曲がたくさんありますが、JUNIELさんが好きな "さくらソング" はありますか?
JUNIEL 中島美嘉さんの「桜色舞うころ」と、押尾コータローさんの「桜・咲くころ」。この2曲が大好きです!
――「さくら ~とどかぬ思い~」のカップリングも、とても良い曲だと思いました。表情豊かなボーカルで聴かせる「ピノキオ」、爽やかでフォーキーな「with you」。どちらも雰囲気は異なりますが、とても魅力的な曲です。
JUNIEL 正直なところ、自分の音楽スタイルをひとつに決めたくないんです。それに特定のジャンルをひたすらやるというのも好きではないし……。
――今はいろいろな音楽にチャレンジしたいということですね。
JUNIEL はい!
――ところで普段、歌詞はどのように作っているのですか?
JUNIEL 自分の経験や、本を読んで感じたことを書くことが多いですね。私、ひとりであれこれ考えることが好きなんですが、ずっと考えていると、いきなりぱっと思いついて、それをパソコンでメモして、歩いているときに思いついたらすぐにメモして……と、そんな感じです。
――メロディのほうは?
JUNIEL 一度思い浮かんだメロディは忘れないんですよ、私。
――すごいですね! さて、話はがらりと変わるんですが、JUNIELさんは現役の高校生ですよね?
JUNIEL はい。
――日韓の高校生を比較して違うなあと思うことってありますか?
JUNIEL 日本の学生は自由でうらやましいと思いました。韓国では受験のために一日中勉強している学生が多いですから。
――確かに韓国は日本以上に学歴社会だとよく聞きます。
JUNIEL 自分の夢が決まらないまま勉強している人を見ると、私は早くから夢に向かって動けたので、幸せだなと思います。
――ちなみに韓国には、JUNIELさんのようにアコースティック・ギターでオリジナル曲を弾いて歌う高校生アーティストって多いんですか?
JUNIEL なかなかいないですね……。だから私は(そうした音楽スタイルを)勉強するために来日しました。
――そうだったんですか!
JUNIEL 日本はシンガー・ソングライターも多いし、インディー・シーンも活発だし、音楽ジャンルもいろいろあって憧れていました。韓国はダンス・ポップが中心でしたから。でも、はじめから日本で演奏活動をしようと思っていたわけではなくて、自分の音楽の幅をもっと広げたいと思って日本に来たという感じです。

――JUNIELさんの将来の目標と夢を教えてください。
JUNIEL 今の目標は日本のいたるところで私の歌が流れるようになること。ライブも日本各地でやりたいです。夢という言葉は好きですが、夢って叶えられない感じがあるじゃないですか。だから最終的な目標ということにしますね。だとすると、世界中の人たちが私の歌を聴いて共感して幸せになってくれればいいなって。それが最高ですね。
――最後の質問です。JUNIELさんにとって「音楽」とは何ですか?
JUNIEL 私そのものです。それがなければ生きられないと言えるほど大切な存在です!











