今日はDさん32歳のお誕生日♪

 

おめでとうございますパチパチパチ!!!≧(´▽`)≦

 

 

いやあ~めでたいめでたい!

 

 

という訳で(どんな訳か)

 

本日は熊的むかし話でもひとつ

プレゼントフォーユー無理矢理フォーユー☆

 

 

 

 

 

妄想的改編「熊の恩返し」

 

 

 

 

むかーし昔、その昔

 

あるところに心優しい青年がおりました。

 

 

冬になると雪と氷に閉ざされてしまう厳しい気候の土地で

 

時には日々の食料にも事欠くような生活でしたが

 

それでも可愛い妻とふたり、森の小さな家で

 

 

仲睦まじく暮らしていました。

 

 

 

 

そんなある日のこと

青年がいつものように山で柴を刈っていると

 

どこからか、低くこもった獣のうなり声がしました。

 

 

ぐをををを……

 

 

たいへん苦しげに聞こえたので可哀相になり

 

青年が咆哮の方向(※唐突なダジャレ)へ足を向けると

 

熊が罠にかかって苦しんでいるところに行き会ったのです。

 

 

熊「ぐをををを……ををを……」

 

 

 

↑この画像では無理があるなどと言わないようお願いします。

 

いや違う。

ええと…そう、現代アートとは対象を通して観る者に解釈を委ねることと見つけたり。

 

だから貴方がこれが「罠にかかって苦しむ熊の姿」と思ったならば、その瞬間目の前の事象は事実となり得るのです!

 

我思うゆえに我あり、想像してごらんイマジンオーザピーポォォーー…なんてね☆

 

 

青年「せっかく獲物を捕えた猟師には気の毒だけど…これも縁というものだろう。

 

じっとしておいで。いま放してあげるから」

 

熊「ぐをを」

 

熊を罠から外すのは青年にとって危険な行為でありましたが

 

思いのほかすんなり事が運び、熊は軽く足を引きずりながら茂みの奥へガサガサ入ってゆきました。

 

青年「元気でね。もう罠にかからないよう気をおつけ。それから悪さだけはしてはいけないよ」

 

すでに姿の見えなくなった熊に声をかけると、青年は柴を背負い直し帰途についたのです。

 

 

 

熊「………素敵なお方…(ポッ)」

 

 

 

 

 

それからしばらく経ったある日の夕刻

 

青年が帰宅すると、ちょうど戸口に出ていた妻が声をかけてきました。

 

 

妻「お帰りなさい!ついさっきね、道に迷って困っていた旅の人を家に招いたの。

 

あちこち歩き回ってとても疲れているみたい」

 

 

青年「そうか。もう暗いから、今夜は泊まっていただかないとね」

 

夫婦が揃って家に入ると、囲炉裏端にちんまり座る影がありました。

 

 

熊「こんばんはっ!ワタクシお熊と申します。どうぞよろしくぅ!」

 

 

 

…読者の皆さんにだけこっそり打ち明けますと

 

なななな何と!

 

お熊の正体は!!

 

あの罠にかかって青年に助けられた熊なのでした!!!

 

まああ~なんということでしょう!

 

驚きましたね?ね??ねっねっ???←しつこい

 

 

お熊、もとい助けられた熊は内心こんなふうに考えていました。

 

 

 

熊、心の声(チッ…なんだよ妻帯者だったのかよ…

 

「○の恩返し」じゃなく「ゆう○る」的展開を期待していたのに…もちろん最後はハッピーエンドで。

 

 

でもまあアレだな、妻にはうんと嫌がらせしてやって追い出せばいいか!

 

そして後添えにはこの私がグフグフ)

 

 

熊「ご主人様、奥様、ワタクシ実は足を怪我しておりますのでしばらくお世話になりまする。(キッパリ)

 

さて奥様

私の腹時計に狂いがなければ、いえ狂いのあるはずございませんが、

そろそろ夕餉の時刻かと。

 

スープとサラダを添えたエビクリームコロッケなんて食べたいなあ。

 

 

デザートはビフカツサンドにしてください。

 

 

あと、食後のコーヒーには砂糖とミルクを入れてネ」

 

 

 

妻「ごめんなさい。うちにはそういったものがなくて…これをどうぞ」

 

 

熊「なんだー、おむすびですか」

 

妻「まおむすびです。美味しいですよ」

 

 

↑(大阪真央展で買った、まおむすび鮭)

 

 

熊「アラたいへん美味しゅうございます。

 

もっと食べたい。そうだなあ、あと100個くらい?」

 

 

妻「本当にごめんなさい。それがうちの最後の食料だったんですよ…」

 

妻が申し訳なさそうにチラと青年の顔に目を走らせると

青年は妻に優しく微笑みかけるのでした。

 

 

熊「(しまった…これはもしかしてもしかしなくても夫婦の晩ご飯だったのでは…?さながら「一杯のかけそば」かよ泣かせる…)

 

あ、あーあ…そっ、そうですかっ。

 

うむう…先立つものが必要という訳ですね。

 

奥さん、この家に機織り機はありますか」

 

妻「はい…?奥の部屋に」

 

熊「では少しばかりお借りします。そして、その間は決して覗かないようお願いします」

 

お熊はそう言うと

ガダガタピシンと機織り部屋の障子を閉め

そのまま篭ってしまいました。

 

しばらくゴソゴソしている様子だったのがやがて

 

 

トントントンカラリ♪

 

 

調子の良い機織りの音だけが響くように。

 

青年「へえ、お熊さんは機織りが得意なんだね」

 

妻「でもあなた…知らないでしょう?

機を織るための肝心の糸がうちにはないことを。

 

ねえまさかお熊さん、自分のモコモコ毛をむしって織っているのじゃないかしら?!」

 

青年「そ、それは…禿げ上がると冬を越すのが難儀じゃないか。止めよう」

 

妻「覗くなと釘をさされているのに?」

 

そんな会話をしているうちにも

 

機織りの音は間遠になり、ついには止み

 

機織り部屋の障子がスターンッ!と開いたかと思うと

 

お腹の毛がちょっぴりだけ禿げたお熊がキレながら出て来ました。

 

 

熊「いってえ!羽抜いて機織った鶴の話とかウソだろ!!

 

真似して毛をむしってみたら痛い!痛いよやめやめ!!」

 

夫婦「…だ、大丈夫ですか」

 

心配する夫婦をキッと睨みつけたお熊は

 

熊「狩りに行って来ます!大物を狙いますから奥さん、大鍋に湯を沸かしておいてください」

 

と言い捨て家から出ようとしたところ

 

思いがけず妻に引き止められました。

 

 

妻「待ってください!お熊さん、狩りはお得意なんですか?」

 

熊「そりゃまあ…」

 

妻「私、将来的には自給自足で暮らすつもりなんです!

 

だから連れて行って狩りを教えてください!」

 

 

青年「えっ?そんなこと考えてたん?(驚)」

 

 

 

妻「だからそれはずっと先の話だってば。

 

真央たちにはまだ、やること沢山あるっていうの分かってるから大ちゃん!」

 

 

 

…奥様、地が出ています。やめてくださいTHE SHOW MUST GO ONでございますよ。

 

 

仕切り直し。

 

 

 

妻「と、ともあれ、最後に頼れるのは自分の力だけよあなた」

 

青年「その考えは立派とは思うけどでも~…」

 

 

熊「よろしい!ついて来るがいい!!しかし私の指導は甘くありませんよ!」

 

妻「望むところです!(キリッ)」

 

青年「待っ……あれ?お熊さん狩りって…足の怪我はいいの???」

 

熊「治りました今のところ。あくまで今のところはねっっ!

 

怪我のヤツったら、またぶり返すかもしれないけどぉ~

文字通り足の向くまま気の向くまま、川の流れに身を任せドンドン」

 

青年「???」

 

妻「じゃ、行ってくるね!」

 

 

 

 

つむじ風のように夜の山へと消えたふたり(ひとりと一頭)は

 

2日後、立派な大猪を担いで帰って来ました。

 

猪はステーキにして皆で食べました。

 

 

青年「美味しいね」

 

 

 

妻「よかった~。狩るのも大変だったけど、解体がまた難しくて!

 

うまく血抜きしないと人間にはとても食べられない獣臭になるってお熊さんがウフフ」

 

青年「…生々しい話やね」

 

ナイフとフォークを動かす青年の手が止まったことに気づかず、お熊は機嫌よく喋りかけます。

 

 

熊「ご主人っ、奥さんはなかなか見込みがあります。

 

人間の狩猟に必要なのはまず気力胆力、そして奥さんには根性がある。

 

良い助手なので商売にできそうです。ええ、毛をむしって機織りするよりずっと!」

 

青年「はあ…でも狩りは危険ですし…」

 

熊「食うか食われるかという危険ならば、誰のどんな人生にもつきもの。単にフィールドが違うというだけの話で」

 

青年「うーん……?」

 

妻「こういう分かりやすい危険の方がシンプルでいいよ!」

 

青年「うーーーん……(なあ、何か辛いことでもあったん?悩。)」

 

 

青年の不安は尽きませんでしたが

 

妻の凛とした目を見ると、それ以上なにも言えなくなるのでした。

 

 

食後、お熊と妻は膝を詰めて話し込みます。

 

熊「いいですか奥さん、もっとも危険なのは手負いの獣。

 

健康な獣はふつう逃げ延びることを第一に考えますが、怪我を負い進退きわまった獣は必ず向かって来ます。

 

『もののけ姫』でモロが死に際、首だけになってもエボシ御前の腕を食いちぎるシーンがありましたが

 

あの描写をただの絵空事とは言い切れません。野生動物は生命の最後の一滴まで戦うのです。

 

たとえ弾丸が自分の心臓に命中していても、最期の気迫でハンターを切り裂こうとするのですから」

 

青年「えっ、そうなんですか怖いですね」

 

お熊は青年に構わず話を続けます。

 

熊「狩りとはまさしく純然たる命のやり取りであり、生きる力の勝ったほうの残るが理。

 

しかし力ゆえ傲慢になるのは愚か者の所業。驕りは必ず身を滅ぼします。

 

己が自然の一部に過ぎぬということ、生かされているということ

 

そして自然に対する畏怖の念…すべての命に対する敬意と言ってもいいかもしれません

 

そうした謙虚な気持ちは常に持ち続けておくように!」

 

妻「はいっ!お師匠さま!!」

 

熊「やだーお師匠さまだなんて、お熊こっぱずかしいテヘヘ(///∇//)」

 

妻「ウフフ」

 

青年「……………」

 

 

 

 

 

日々こんな講義と実践が続くうち

 

青年の家は狩猟によりだんだん豊かになりました。

 

生活の安定した青年は妻と共にスケートスクールを開き

 

 

 

お熊はふたりの間に生まれた子供たちの育児を手伝いながら、いつまでも楽しく暮らしました。

 

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

熊「ん?なんか…最初に予定してた計画と違うような……」

 

 

 

 

 

めでたしめでたし。

 

 

 

 

(強制終了)