===> ミステリー という こと なかれ <=== ミステリと言う勿れジャンルミステリー漫画作者田村由美出版社小学館掲載誌月刊フラワーズレーベルフラワーコミックスアルファ発表号2017年1月号 -発表期間2016年11月28日 -巻数既刊6巻(2020年2月10日現在)テンプレート - ノート『ミステリと言う勿れ』(ミステリというなかれ、英文表記: Do not say mystery)は、田村由美による日本のミステリー漫画。田村は2002年から2017年まで『別冊少女コミック』(小学館)(後に『月刊フラワーズ』へ移籍)において『7SEEDS』を連載しており、『ミステリと言う勿れ』は当初、『7SEEDS』の連載と平行し、78ページにわたる比較的長尺の読み切りとして2017年1月号に掲載された。第1話に相当する読み切りは主人公の久能整が自身にかけられた殺人事件の内容を、取り調べにかかる刑事たちの話から読み解き、取調室の中で推理する安楽椅子探偵の様相が取られた。田村は第1巻のあとがき漫画において、本作を舞台劇を意識した閉鎖空間で主人公がひたすら喋るだけの漫画であると称し、これを漫画のフォーマットで制作する期待と不安が混在していたと語っている。その後、田村は『7SEEDS』の連載を終了し、2018年1月号よりあらためて『ミステリと言う勿れ』の連載を開始した。物語[編集]寒河江健殺人事件[編集]冬のある日。大学生の久能整は警察署で事情聴取を受ける。藪警部補を始めとする刑事たちの話によると、昨晩10時ごろ、大学の同回生で高校の同窓である寒河江が殺害され、現場で久能に似た人物と寒河江とが口論していたのが目撃されたというのだ。殺人の疑いをかけられる久能に対して刑事たちは高圧的に詰問する。対して久能は寒河江は金持ちの親を持つ鼻持ちならないやつだったと述べ、しかし冷静に、歯に衣着せぬ物言いで犯行を否定する。しかし疑いは晴れずに警察署へ通う日々が始まる。その間、久能は自身に関わる刑事らの雑談を耳に挟むたび、表情ひとつ変えず彼らに対してささやかな助言を施す。反抗期の娘に悩む乙部巡査、先輩らの圧力を原因に伸び悩む風呂光巡査、妊娠中の妻の態度に苛立つ池本巡査、かつて起こった冤罪事件に囚われている青砥巡査部長、妻と息子をひき逃げされた藪警部補。単純に助言を残す久能に対して、次第に刑事たちは興味惹かれ関心を示すのだが、捜査が進み、犯行に使用された凶器が発見される。凶器は久能が所持していた果物ナイフで、現場から離れたゴミ捨て場へ捨てられていたというのだ。久能はそれを追及されても犯行を否定し、第三者がナイフを自宅から盗んで犯行に使用したと主張する。さらに家宅捜索の結果、寒河江の自宅からは金を貸している相手のメモ、そして久能のノートパソコンから寒河江へ金を借りるための借用書のデータが発見された。自供を迫られた久能だったが、寒河江との高校時代の接触を思い出した途端に沈黙してしまう。また別の日、久能は風呂光と池本へ、1年前に自宅の鍵をうっかり落としてしまったことを話す。鍵は交番へ届けられたが、その届け主が密かに合鍵を作り、今回の犯行に利用したと主張する。風呂光が捜査した結果、鍵の届け主は藪警部補であった。久能はそれと別に、高校3年生の時に寒河江が自動車免許証を取得し、父親から買い与えられた高級車を自慢していたのだが、夏休みが明けると成績低下を理由に取り上げられたと話していたのを思い出す。久能は、その夏に寒河江が事故を起こし、権力を持つ父親によって事件が隠蔽された、その事故で、藪警部補の妻と息子が殺されたのではないかと推測した。久能は事情聴取を受けた当初から藪の発言の節々に、寒河江や久能自身との接触の痕跡を覚えていた。さらに鍵の紛失の真相を知ったことで、藪が久能の鍵から合鍵を作り、久能の自宅へ侵入して果物ナイフを盗み(この時にノートパソコンへ証拠を偽造し)、それを用いて寒河江を殺したと推理する。推理を突きつけられ、藪は寒河江が犯行を自供し出頭すれば殺す気はなかったが、認めなかったために殺したと犯行を認める。しかし、久能はまた別のことを思い出したと述べる。寒河江が車を失った夏、寒河江は車を先輩たちに乗り回されていたとぼやいていた。久能は寒河江宅から発見されたメモ書きを結びつけ、寒河江は先輩らによって頻繁に金銭を脅し取られ、車も借用されていたのではないか、そして藪の妻子を轢いたのはその別の人物ではないかと推測する。これが的中する。風呂光が事情聴取した人物が、寒河江の車で妻子を轢き逃亡したと自供した。バスジャック事件[編集]印象派展に向かう途中のバスで、バスジャックに巻き込まれた久能整。犯人の脅しにもひるむことなく、マイペースな発言を繰り返してバスジャック犯を引っかき回したものの、他の乗客たちと犯人宅に招待されてしまう。広島行きの新幹線[編集]バスジャック事件で行くことができなかった印象派展が、広島で開催されることを犬堂我路から聞き、遠征を決意する久能整。新幹線の車内で隣の座席に座った紘子が読んでいた手紙が目に入り、「きょうとにはくるな」と口走る。手紙に描かれたイラストの頭文字を並べ替えると、手紙の文章の内容に反した警告文が浮かび上がった。他の手紙も確認すると、全てに似たような警告を伝えるイラストが添えられていた。気になった久能は紘子に事情を聞く。紘子の実の両親は亡くなり、母親の知り合いの女性に引き取られて育てられた。しかし、実の父親から紘子を返してくれと懇願する手紙が届き、両親が亡くなったのは嘘だったと気付いた。父親とヴァージンロードを一緒に歩きたいと、育ての母親に内緒で父親に会うために京都に向かっていると紘子は語る。それらの手紙にも「暴力」を示唆するイラストが描かれていた。久能はイラストを描き添えているのは実の母親で、手紙を書いた父親に悟られないように育ての母親へメッセージを送っていると推測する。登場人物[編集]久能 整(くのう ととのう)本作の主人公であり、探偵役。大学生[1]。ボリューミーな天然パーマの髪と仏頂面が特徴的な青年。友達も彼女もおらず、土日にカレーを作るのが趣味。記憶力と観察力、事実から推測する力に優れている。例え話や世界での事例などを用いてあまりにも本質を突いた話をするため、相手を必要以上に刺激させることもあるが、本人はその自覚はない。犬堂我路からは、人の癖を真似る傾向があると指摘される。乙部 克憲(おとべ かつのり)巡査。既婚者。子煩悩であるが最近娘の反抗期に悩んでいる。久能の取り調べ中に「娘の態度は生き物として自然な反応。育て方は間違っていない」と言われて、毒気を抜かれて取調室を後にしてしまう。風呂光 聖子(ふろみつ せいこ)巡査。捜査チームでの自分の存在意義に悩んでいたが、久能から「おじさん達の不正を見張る位置」というアドバイスを受け、積極的に捜査に参画していく。池本 優人(いけもと ゆうと)巡査。既婚者。寒河江の事件後に子供が生まれた。以来妻には頭が上がらないらしく、久能のところへ相談に来る。青砥 成昭(あおと なりあき)巡査部長。かつて冤罪事件を起こしたことがある(久能の記憶だと、その頃はもっと大きな部署にいたらしい)。真実を愚直に追い求めるが、「真実は人の数だけある。警察が調べるべきは事実」と諭される。薮 鑑造(やぶ かんぞう)警部補。妻と子供を轢き逃げで亡くしているが、当時張り込み中だったため死に目に立ち会わなかった。仕事とは別で捜査を進め、寒河江が轢き逃げを起こしたと確信。1年前に拾った久能の自宅の合鍵を複製したことをきっかけに、寒河江への復讐計画を実行に移す。久能に告発され罪を認めた後、久能から家族の死に目をも犠牲にした刑事という仕事を、復讐の為に捨てたという事実を突き付けられ、逆上する。犬堂 我路(いぬどう がろ)バスジャック犯の主犯の1人。車内では熊田翔を名乗っていた。連続生き埋め殺人事件の被害者、犬堂愛珠(いぬどう あんじゅ)の弟。愛珠が最後に乗ったと思われるバスの乗客の中に犯人がいると考え、容疑者に尋問し犯人を特定しようと思いバスジャックを計画した。犬堂 オトヤ(いぬどう おとや)バスジャック犯の主犯の1人。我路のいとこ。車内にナイフを持ち込み、他の乗客を脅す役をしていた。切れやすいことを自覚している。「どうして人を殺してはいけないのか」という問いに対する「劣等感の裏返し」という久能の指摘に逆上して襲い掛かるが、ハヤによって取り押さえられる。事件解決後、我路とハヤに対してコンプレックスを持っていたがゆえの逆上であったと語っている。犬堂 ハヤ(いぬどう はや)バスジャック犯の主犯の1人。我路のいとこでオトヤの兄。車内では坂本正雄を名乗っていた。淡路一平(あわじ いっぺい)バス乗客の1人。コンビニでのアルバイトに向かうところだった。アルバイトが続かないことを悩んでいる。かつていじめられていた時に万引きを強要されたことから盗難癖がつき、アルバイトが続かないのも盗難でクビにされてしまうから。事件当日に、愛珠のカバンから財布を盗んだことに罪の意識を感じていた。柏 めぐみ(かしわ めぐみ)バス乗客の1人。専業主婦。政略結婚だったが、結婚前に妊娠が発覚し、夫側から体裁を気にされて堕胎。以来不妊になってしまい、不妊治療のクリニックに通っている。事件当日、体調が悪かった愛珠に服を引っ張られたが、それを無視したことに罪悪感を感じている。露木 リラ(つゆき リラ)バス乗客の1人。町工場の事務員。虚言癖があり、乗客たちには「実はジャーナリスト」という嘘をついていた。奈良崎 幸仁(ならさき ゆきひと)バス乗客の1人。大手保険会社の元重役。定年退職後、ボランティアを行っているが、傲慢な性格で煙たがられている。なお、定年後妻と子供に逃げられている。小林 大輔(こばやし だいすけ)バス乗客の1人。無職。祖父の見舞いに行くところだった。煙草森 誠(たばこもり まこと)バス運転手。我路たちから事情を聞いたうえでバスジャックに協力していた。綺麗好きな性格だが、目に見えないところに隠した時点で「なくなった」と判断するため、自宅はごみを見えないところに押し込んでいるだけ。連続生き埋め殺人事件の犯人。3か月前、終点後も車内に残っていた愛珠に気付かず、急ブレーキの衝撃で死んだと思い込む。愛珠を「見えないところ」に隠すため山中に埋めようとする。その時、突然愛珠が息を吹き返し、怖くなってそのまま埋めてしまう。その時の体の震えに快感を覚えてしまい、同じ手口で3人を生き埋めにしていた。書誌情報[編集]『ミステリと言う勿れ』 小学館〈フラワーコミックスアルファ〉、既刊6巻(2020年2月10日現在)2018年1月10日発売[2]、ISBN 978-4-09-870029-52018年5月10日発売[3]、ISBN 978-4-09-870120-92018年10月10日発売[4]、ISBN 978-4-09-870204-62019年2月8日発売[5]、ISBN 978-4-09-870406-42019年9月10日発売[6]、ISBN 978-4-09-870542-92020年2月10日発売[7]、ISBN 978-4-09-870861-1評価・反響[編集]マンガ新聞の2名のレビュワーはそれぞれ「本格サバイバルに秀でた田村由美が、そこで培ったうんちくや構成力が本作で大いに生かされている」「SF漫画の名手である田村は、現代日本を描いても日本一」と肯定的に評価した[8]。MANGA ART HOTEL,TOKYOの共同代表である御子柴雅慶は時事通信の特集記事で本作に触れ、「主人公が事件を解決するだけでなく、人の本質的な考え方すら是正するサスペンスが苦手な人でも読み進められる作品である」と評した[9]。雑誌ダ・ヴィンチの2018年8月号では本作がプラチナ本として紹介された。編集長である関口靖彦は「読者の目に映る世界をひっくり返すミステリ作品である」と評した[10]。受賞[編集]年賞結果出典2018年ダ・ヴィンチ2018年8月号「今月のプラチナ本」受賞[11]2019年このマンガがすごい! 2019 オンナ編第2位[12]マンガ大賞2019第2位[13]脚注[編集]注釈[編集]出典[編集][隠す]表話編歴月刊フラワーズ・増刊フラワーズ連載中の漫画作品 (2020年5月28日現在)月刊フラワーズ青の花 器の森アドレスどちら愛しの彼女は隠れオタク詩歌川百景輝夜伝きょうのヤギさんグレさんぽ黒薔薇アリス/D.C. al fineショートメルヘンシリーズ数字であそぼ。猫山さんシリーズ初恋の世界ふしぎ遊戯 白虎仙記ふたりぼっちふるぎぬや紋様帳僕のジョバンニマロニエ王国の七人の騎士ミステリと言う勿れ増刊フラワーズ朱い雀エンジェル・トランペットスピンオフお嬢様のお気に入り公務員猫子(シビルニャンズ)の職務ちょっぴりアレな日本神話猫mix幻奇譚とらじVSルパンゆりな28