iTunesで映画「誰も守ってくれない」を
レンタルして観た。
「踊る大走査線」の脚本を手がけてきた
君塚良一が監督した作品。

本当は彼の別の映画
「遺体 明日への十日間」を観たくて探したのだが、
残念ながら、iTunesではサウンドトラックしか見つからなかったので
これまた興味深いテーマの本作を観ることにした。

小学生姉妹殺人事件の犯人の少年が捕まるところから
映画が始まる。
いきなり、警察やマスコミに取り囲まれ、
呆然としている家族が見守る中、
18歳の少年が逮捕される。
両親と、15歳の妹、沙織を
マスコミのパッシングから保護せよとの命令を受ける刑事。

何故、加害者の家族を保護しないとダメなのか、
よく分からないまま、娘と同じ年頃の沙織を
保護することになった勝浦刑事が
自分の過去の失敗と重ね合わせ
苦しみながらも、何とか少女を守ろうと全力を尽くす・・・
というお話。

驚いたというか、これはないだろ?と思ったのが
逮捕されていきなり、ものすごい数の警察と、
おまけに家庭裁判所の職員までやってきて、
ただただ呆然としている家族に向かって
考える隙すら与えずに
淡々と、事務的に、今後の身の振り方を
説明しているシーン。

現実によくあるように、
加害者家族が、マスコミだけでなく
ネットで晒し者にされ、執拗に追い掛け回されるのにも
背筋がぞっとする思いだった。

事件の被害者側の気持ちと加害者側の気持ち、
実際、その立場に立ってみないと分からないと私は思うが
被害者になるか、加害者になるか、それとも
傍観者になるかは、本当に紙一重だな・・・と
そういう現実を突きつけられたような
重苦しい話であった。

余談だけど、佐藤浩市も柳葉敏郎も、年取っちゃったなぁ。
石田ゆり子は、いまだに若くてキレイだな、と思った。


誰も守ってくれない プレミアム・エディション [ 佐藤浩市 ]

¥4,908
楽天


そうそう、この主題歌が、ものすごく良かった。
心が洗われるような歌声、とはまさにこういうの。
一聞の価値あり。

Libera リベラ You were there あなたがいるから