今宵は、仕事から帰ってきて、黛敏郎氏17歳のときの作曲になるフルート・コンチェルト、『セレナード・ファンタスティック』をしみじみ聴きました。編成は独奏フルートと弦楽オーケストラ、ピアノ。第1楽章・序奏とロマンス、第2楽章・間奏曲とダンス(未完)。第1楽章ではハイドンの有名な『セレナーデ』のメロディ(ミーファ・ソミドーー・ソミラファドーー)の引用と不思議な展開が印象的。その引用手法は、黛氏の絶筆作品『パッサカリア』での、まるで宇宙空間にいます創造主と交信するかのように印象的な、バッハ『ブランデンブルグ協奏曲第5番』やベートーヴェン『交響曲第7番』からのパッセージの引用と不思議な展開の予兆を思い出させました。