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空のいろほのか残れる夕刻のきりぎしに立つひとりを知らず 雨宮雅子(歌集『鶴の夜明けぬ』より)


作中主体はなにげに夕刻の崖を見上げたのかもしれません。そこにひとりの影があるのを見つけてはっとする。誰だろうと思うも、影になっているから誰だかわからないのです。