心境のせいか頭の衰へのためか、父の死以降長い文章が書けなくなってしまつた。さういふとき、短歌がまことに都合よろしいと気が付いた。



柩の頭側てつぺんから父を覗き込みゐる小さき背中の母を抱きしむ