3.11を決して風化させないために、「死者の思いを生者のもとへ届ける音楽」としてのレクイエムたれ、との願いを込めて佐村河内守氏は『ピアノ・ソナタ第2番』を作曲されたそうです。そのことを考えながら佐村河内氏のその、どこかラフマニノフ的でもあるピアノ音楽を思い浮かべるたび、映画『砂の器』のテーマ音楽として有名なピアノと管弦楽のための組曲『宿命』の作曲家菅野光亮氏がもしも長生きされて3.11を経験されていたら、そのあとはたしてどんな音楽を紡がれただろうと思うのです。