四間vs右四間。いきなり△65歩と指されたのが驚愕の仕掛け。

 

 

以下、▲同歩△同桂▲22角成△同玉と進む。

 

 

この仕掛けは完全にノーマークだったので、検討してみた。

 

ここでは

①▲73角

②▲88角

③▲64歩

が考え得る候補手である。

 

①▲73角の変化

私の実戦では、△57桂不成!▲62角成△49桂成▲同銀△62金▲同飛成△84角▲42竜△同銀と進んだ。

 

 

ノータイムで指してこられたので術中にはまったかと思い、形勢をかなり悲観してしまったが、水匠の解析では互角。

 

とはいえ、後手陣は△32金の一手で引き締まるのに対し、先手陣は角の直射を浴び、駒がバラバラなのでまとめにくい印象がある。

 

本譜はこの後、ひたすら後手の攻めを受ける進行となり、惨敗を喫してしまった。今後▲73角を指すことはない。

 

②▲88角

最も堅実な手。以下△44角▲66歩として桂得を確定させる。実戦的にはこれが変化が単純で、指しやすい印象である。

 

評価値としては先手300点ほど。

 

【補足:角交換に対し△22同銀の場合】

角交換に対し△22同銀の場合は、▲88角が王手の先手にならないため成立しない。△15歩▲同歩△57桂不成がある。

 

 

▲59金寄と対応すれば一気に倒れることはないが、後手400点ほどであり、これは避けたい。

 

△22同銀の場合は、▲46角が優る。以下、後手は△79角と強襲してくるしかない。

 

 

さらに以下、▲78飛△57角成▲同金△同桂成▲同角△67金▲同銀△同飛成▲58飛と進む。これは駒得により先手400点である。

 

 

③▲64歩

水匠の示す最善手。

 

 

△同飛なら▲77桂と跳ね、△79角には▲65飛と派手な手がある。

 

先手500点以上であるが、人間には指しづらい変化が多いので、指す気はなく、詳細は省略する。

 

以上