去年の5月くらいまで、私は本といえば紙版しか眼中にありませんでした。
 
それまでの電子書籍に対するイメージといえば、
・物理的に積み重ならないから読んだ気がしない
・紙版よりも安っぽくて格下
という、今思うと意味のわからないものでした。
 
あれから50冊ほど電子版で読んでみて、電子書籍は紙書籍より多くの点で優れていると思っています。
 
1、持ち運びが圧倒的に楽
→冊数関係なく、通勤カバン、旅行カバンがかさばりません。あの本読みたいと言った時にいつでもどこでもアクセスできる利便性は神です。
紙書籍だと、電車での移動中に読みたいと思ってもカバンから取り出すアクションが必要ですが、スマホならSNSやネットサーフィンやってる時にアプリを切り替えればいいだけで圧倒的に速くてラクです。
 
2、部屋の場所を取らない
→本棚が一杯になって圧迫されることがないので片付けや整理する必要がありません。引越しの時の本て暴力的な重さなんですが、それも解決します。
 
3、片手で読める
→横になりながらでも読みやすいです。紙版だと小さくて薄い本でない限り、両手で持たないといけなくて手が疲れますよね。
 
4、紙版より安い
→紙版より電子版の方が高い、というのは殆ど見ません。電子版の場合、定価よりさらに下がっている時もあります。
 
5、暗くても読める
→目には悪いですが、デバイスさえあれば灯りがなくても読むことが可能です。
 
6、購入が圧倒的に楽
→書店に行って棚を探したり、取り寄せる手間は一切ありません。秒速でゲットして読み始めることができます。書店の少ない地方在住者には助かります(まあそれが書店閉店を加速させることにもなるんだけど)。
 
7、何読んでるの?と聞かれない
→紙書籍を読んでいると、人から「何読んでるの?」と聞かれて鬱陶しい時があります。デバイスなら何してるのかブラックボックスなので気が楽です。
 
8、検索が使える、ハイライト機能で復習できる
→「あんなこと書いてたなぁ〜」の箇所が見つけやすいです。ハイライト箇所の一覧化もできるので、眺めれば復習も簡単。
 
以上の理由から、総合的な利便性としては、基本的に電子版>>>紙版だと考えています。
 
以前抱いていた、「電子版だと読んだ気がしない」というのは幻想でした。
 
実態は、本棚に並んだ本たちを眺め、所有欲を満たしているに過ぎなかったと気づきました。「私はこんなに多くの本を持っている。知的〜」みたいな。
 
読書は、その内容を自分のものにすることこそが目的であり、いくら本棚に入れても、机の上に積み重ねても、頭の中に入っていなければ無価値、という当たり前のことを忘れていたと思います。
 
今はもう圧倒的に電子書籍派になり、自炊もしました。
 
ただし紙版が優る分野の書籍もあり、典型例としては、テキストではなく、固定レイアウト型の本です。
 
・図鑑
・IT技術書
・棋書
などですね。
 
テキストデータではないので、ハイライトできませんし、スマホのスクリーンでは小さくて見づらいです。
 
図鑑系は、基本的に調べ物をしたり、興味のあるところをパラパラとめくって見てみるという感じの読み方ですよね。
つまりページを大きくいったりきたりすることが多いですが、電子版は1ページめくるのが想定される通常の用途なので、閲覧性がかなり低いのが難点です。
 
ちなみに漫画は固定レイアウト型で見づらいとは思いますが、読みたい箇所だけ読むのではなく、先頭から1ページずつめくって読んでいきますし、何より紙版だとかなり場所がとられるので、電子版が優ると思っています。
 
要は使い分けが大切だと思っています。
本当の本当に愛読している本であれば、電子版と紙版両方持って、それぞれの利点を活かす読書ライフもありかなと思います。
 
【まとめ】
◆電子書籍は紙書籍より多くの点で優れており、基本的に電子版を選んだ方が良い。
 
◆例外として、図鑑をはじめとした固定レイアウト型の本は、紙版が優る。
 
◆有効に使い分けをして、読書ライフを充実させたい。