未だ初級者の私が随分と偉そうな態度なのですが(^^;;、チェス初心者にありがちだと思ったミスをあげていきます。
チェス初心者に多いミスとしては、
①利きが見えず、駒をタダで取られる
②センターでポーンフォークを食らう
③バックランクメイトを食らう
がまず挙げられると思います。
特に①については中級以上でも起こり得ると思います。将棋と違って足の長い駒ばかりなので、利きをうっかりしやすく、タダ取りが将棋よりかなり多い印象です。
チェスは足の長い駒ばかりなので、将棋よりも広い視野が常に求められます。将棋のような、3×3の小さいエリアに集中した駆け引きというものはなく、将棋以上に盤面全体を見ている必要があります。
②のポーンフォークについては、ポーンは真っ直ぐ進むのに、攻撃するマスは斜め、という特性に対する理解が弱いことから生じるミスです。
③のバックランクメイトも初心者の対局では頻繁に出現します。特に将棋経験者がこれに初めて嵌った時は愕然とするのではないでしょうか?
以下は局面図を示して挙げてみます。
④まずは初手から。
誰でも一回は経験のありそうなミスです。
e4,e5,Qh5,g6,Qxe5+で呆然!
Qh5は良くない手なのですが、心理的にポーンを突いて追い払いたい気持ちになってg6とすると、次の瞬間負けが確定することになります。
⑤ピースをトラップされる。
この局面、b5でビショップがあたりになり、どこに引くかが問題です。
実戦はBb3としたのですが、大悪手。c5とナイトを攻撃され、ナイトが動くとc4でビショップが助かりません。どちらかの犠牲が確定です。
特にナイトとビショップがともに前線に出て隣接している場合、かなり注意を要するのではないかと思います。
*「タダ取り」に内包されるかもしれませんが、ウッカリの程度が異なるので別項目として挙げました。
こちらも同様です。b4でビショップが詰んでいます。
画像はChess HEROZからです。
⑥ピースをトラップできることに気づかない
上記の逆です。
なんとなくキャスリングをしてしまいそうなこの局面。e4とすれば、dxe4,dxe4,Nh4,g5でナイトを取ることができますが、実戦では見落としました。
トラップされるのは大抵の場合、ビショップかナイトだと思いますが、これを直感的にすぐ見抜く力を身に付けたいですね(もちろん私含む)。
画像はChess.comからです。
⑦端クイーンのチェックの筋を見落とす
⑧キャスリングしたキングへの急所の筋を見落とす
キャスリングしても端クイーンは脅威になり得ます。
私の対局です。相手がNg4と跳ねてきました。
第一感ではh3だったのですが、後に傷になるかなと思い、Bc4。すかさずQh4と指されて愕然です!f2とh2を同時に受ける術がありません。チェスは将棋より遥かに受けなしになりやすいですね。
⑨端メイト
キャスリングしたはいいものの、端でメイトされることがあります。
Bd3と引きました。対してb6。
途端にQxh7でメイト!
クイーンの利きに気づかずに一手頓死です。
ルックがキングの隣にいると逃げ場がないためメイトになりますが、そうでなくとも被害は大きいですね。
図の局面の白は良くない形ですが、それをこんなにも簡単に勝ちに繋げさせてはなりません。
10.キャスリングしてナイトフォークを食う
いかにも初心者らしいこの局面。
黒はロングキャスリング(O-O-O)したのですが、見事にNxf7のフォークを食らいました。
ロングキャスリング直後の形は、敵ナイトとの相性が最悪なので気をつけた方がいいかもしれません。
キャスリングをしていないキングに対してナイトでc7、またはc2の地点でフォークを狙うのは非常に効果的な攻めの手筋ですが、キャスリングするにあたっても注意が必要な場合があります。