中学3年の受験期は、毎日少女漫画を見て、妄想の世界に生きていた。

そうだ、高校生になったら、こんなにすてきな恋ができるんだ。

本気でそう信じててたの。

 

 そのころ、一つ上の先輩と付き合っていたけれど、なんだかしっくりきてなかった。私が中学2年生のころ、廊下でたまたま彼を見かけて、一瞬ですき!という感情が爆発して、いわゆる一目惚れをした。でもその時彼には長く付き合ってる彼女がいて、私にとっては彼女も先輩だったから、変に手は出せなかったんだけれども、メールアドレスを聞き出して、毎日彼にメールを打って、じりじり距離を縮めていった。そして、彼が彼女と別れたっていう朗報を聞いて、私はすぐに告白して、すんなりオーケーが出た。その当時は、嬉しくて四六時中彼のことを考えてはニヤニヤしていたけれど、そんなのは一か月くらいで冷めてしまった。私にとって、告白して付き合う、というのが目標だったから、相手のオーケーが出た時点でもうおなかがいっぱいだった。でも、告白しておいてそんなことは言えないから、惰性で一年半ほど付き合った。会うのは大抵相手の家で、ゲームをしたり、映画を見て、たまーにキスをして。でもまだお互い緊張して、どっちもキスしようとしてるんだけど、お互いきっかけをつかめなくて、結局なにもしないで、もどかしいまま家に帰るっていうのが結構あって。そんなのも今思うと、そうゆう躊躇すらめんどくさくて無駄だと思っちゃうけれど、あの時の自分にとっては、キュンキュンする時間だったんだろうなー。

 

 その彼とは結局別れた。私が高校生になって、相手は違う高校で、お互い時間を合わせるのが難しくなったから。彼とはキス以上はしていない。キスはディープでなかなか濃厚だったが、それより先に進むことはなかった。というより、きっとお互い進め方をしらなかった。セックスという行為の認識はあるが、それはインターネットのなかの世界で、現実のものとするには、きっとまだ若かったんだろうね。