こんにちは、間地洋子です。

 

横浜美術館のファッションとアート麗しき東西交流展に行ってまいりました。

 

美術館に行くのは以前から好きでお気に入りの館は何箇所かありますが、横浜美術館もその一つです。

桜木町駅から向かう景色は(海の風がちょっと強すぎたりもしますが)開放感たっぷりで気持ちの良い美術館です。

ファッションとアート麗しき東西交流展

19世紀後半から20世紀前半の横浜を拠点とするファッションとアートを眺めながら考えたこと。

 

ファッション展、あまり気にしていませんでしたが、考えてみたらここ数年、ドレスやオートクチュールの展示に足を運ぶ機会が増えました。

 

焼き物や仏像もたまにならいいのですが、あまりテンションが上がりません。

きっと、知識がなさすぎるからなのでしょうね。

以前、サントリー美術館で事細かに解説している方に連れられて鑑賞していたグループを羨ましく思ったことがあります。

もちろん、周りに迷惑にならない程度の小声でしたよ。

 

その点ファッションがメインの展示は気軽に、美しさを楽しめるので大好きです。

ただし、ドレスの後ろしか見れなかったり、前からしか見えなかったりするのでちょっと消化不良です。

たまに全方向から見えるように展示してくれているのですがほんの数点です。

作品保護のために照明が暗いのは仕方がないのですが、細部まで見えづらく残念です。

 

観賞用の絵画とは異なり身にまとう衣装に贅を凝らした生地や身体にぴったりと合わせて作られたオートクチュールの素晴らしい手仕事などを見るたびにため息が出ます。

衣装に合わせて作られたジュエリーや小物なども。

ドレスの裾から覗く靴も、もっと見たい!

 

どのくらいの時間の手仕事でこれだけの素晴らしい衣装を作ったのかしら。

外国の方の見上げるようなサイズのドレスに圧倒されたり。

日本人のドレスの華奢さに驚いたり。

 

絵画を見る時とは違うことを頭の中で色々と考えます。

 

時代によって異なる流行も興味深いです。

ジャポニズムのブームによりほぼ着物のような室内着をガウンのように羽織っていたり。

身体を締め付けるコルセットから解放された女性のドレススタイルや襟足を着物のように抜いてデザインされたドレスだったり。

襟足だけでなく、もはや崩した着物風だったり。

 

今年の流行の襟足と似ている!でもあまり素敵じゃないわ、とか。

 

どんな女性が着ていたのかしら。

どこに着て行くためにこのドレスをオーダーしたのかしら。

 

目的や用途に合わせて今なら洋服を選びますが、この頃の洋服はデザインや生地作りからオーダーしていたのでしょうか?

想像が膨らみます!妄想?

そして、この衣装を大切に保管、管理していた方達のご苦労、色々な思いの詰まったお品なのだろうと、身につけるものだけに感じ取れる息遣い、アンティークの持つ独特のオーラを感じます。

 

そんなことを考えていたら、カラー診断のそもそもの発祥の歴史を学んだ時の事を思い出しました。

ヨーロッパの家庭の伝統的な教養の一つとして母から娘に受け継がれた淑女の身だしなみ、肌や髪の色を重視したトータルなバランスでのおしゃれ。

日本人と違い髪も目の色も多種多様なヨーロッパの方ならではの理論ですよね。

年頃の娘を美しく見せる衣装の選び方を母親から学べるなんて羨ましい限りです。

 

私の学んでいるカラーの知識は日本で作られた体系で、配色を考えやすく、色の調和をわかりやすくした体系です。

 

洋服の選び方、メイクの仕方、肌の手入れの仕方。

具体的に理論をもとに娘に教えられる母親がいたら素敵ですよね。

 

もちろん母親でなくとも、教えるお相手が何歳でも、素敵に変わるきっかけのお手伝いができたらどんなにやりがいがあるだろう。

そう考えて日々学んでおります。

私もファッションだけでなく、マナー全般、大人の女性として恥ずかしくない教養、立ち居振る舞いを身につけなければと日々感じております。

48歳にしてまだまだ学ばなければならないことがあることはとても楽しいですし、充実感があります。

どれだけ時間があっても足りないくらい。

 

そんなことをあれこれ考えながら、観て歩けるファッション展。

とても楽しかったです。

 

後半に展示されていた鏑木清方さんの描く女性の着物の柄がとても素敵でした。

久々に観た日本画の美しさに見惚れました。

この日もルネのワンピースで。