あっという間に秋ですが、季節だけでなく時間そのものが早く過ぎています。
おれがだらだらしているからか…いや、やっぱり忙しいのか…
もうそういったことさえ、よくわかりません。
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前に、付添人も交えてカンファレンスしてましたという話を書いたことがあるんですが、もうその記事がどこにあるか、探すのも面倒なので、リンクできません。
できませんが、ま、やっていたのです。
で、N君の件についても、法律扶助を使って…
(※ いまさら断るのもナンですが、わたしが少年事件を担当していたのは前の話で、このブログは現在のモノではありません。現在は国選付添人の制度もありますが、当時はなかったのです。なかったのですが、家裁サイドから少年に弁護士をつけてあげることはできたのです。できたのですが、全件つけるといったことはできません。付添人なら、弁護士でなくても、少年友の会を通じて、付添人をお願いしてましたし…で、どんな時に弁護士付添人をつけるようにしていたかというと、わたしの場合は、例えば、N君のようなケースだったわけです。)
弁護士付添人をお願いしたところ、これがまた、偶然というか、狙いどおりというか、例の「攻める付添人」の先生になりました。
そこで、さっそく鑑別所に会いに行ってもらって、その後に調査官と付添人とわたしとで、カンファレンスをすることにしました。
(※ これもクドいようですが、前に書いたとおり、審判の直前にやる調査官,書記官と裁判官との打ち合わせをカンファレンスと呼ぶことが多いのですが、本来、そんなシバリはなく、いつやったっていいんです。場合によっては、付添人を交えたっていい。しかし、それをカンファレンスと呼ぶのがまずいなら、進行協議と呼び変えてもいいのです。要は、これから行う少年審判を、どうするのか、関係者で真剣に考えて実りのあるモノにすればよいわけで、そのことは大いに強調したいところですが、今回はこの辺でやめて、話を先に進めます。)
付添人となった例の女性弁護士、審判廷とはうってかわって、恐縮しています。
「ほんとにもう、こうやって打ち合わせができて助かります~。少年事件のことって全然わかんなくって…その上今回は急に法律扶助協会の関係で本件を担当することになってしまって…」
「いやいや、先生を頼りにしてますから」
調査官のいうとおりに、鑑別所でN君の様子が頑なになっているのだとしても、この女性弁護士のように強く少年に接してくれる付添人なら、頼りになるというものです…
「それがですね~」
若くて美人の女性弁護士、ノートを広げながら眉をひそめて声をおとしました。
「ぜんぜん、意思疎通できなかったんです。」
「えっ」
「なにが悪かったんだか…大声だされて、話すことなんかねぇ~っ! ほっといてくれえ! って…」
「少年が…ですか…? 先生と?」
「そうなんですよ。もう、全然。凄い勢いでしたよ。机を投げられるんじゃないかと思った。」
「 … 」
思わず調査官と顔を見合わせました。