え~ ながらく更新できてませんでした。
忘れないうちに書いておこうと思いますが、「法曹」って業界誌があります。
業界誌でいいのかな? あれ。
あれにですね、「ほうそう講座」って連載があります。
最近の(たしか3月号)「法曹」の「ほうそう講座」で少年法の解説をしていました。2回目だと思います。
テーマは「ぐ犯」で、実際に少年事件を担当している裁判官や弁護士にはタメになる内容です。調査官も知っておいた方がいい内容があります。
関係者は、是非、ご一読を。
ぐ犯のあのへんの話を自在に使いこなすと、かなり少年事件の見方が変わると思います。
最初、このブログを始めようか考えていた時、上記の「ほうそう講座」のようなものをイメージしてはいたんです。
ただ、ああいうレベルになると、書く方も結構たいへんなんですねぇ。
ブログで続けるには無理かな…と。
「ほうそう講座」で書いた方、どこのどなたか存じませんが、おつかれさまでした。
※ ※ ※ ※
さて、れーかちゃんの記録を読み終わると、調査命令の判を押しました。
こういう時、いつもどおり記録をそのまま書記官室に戻して、書記官室や調査官室にまかせてはいけません。
こういう時って…つまり、どうにかしてみようかという時。
ちゃんと、イニシアティブをとらなければ…。
記録を持って、こちらから調査官室に出向きます。電話で済ますのもどうかなと思います。
「次席…」
「あージェイさん」
「この少年ですけど…」ドサっと記録を次席調査官の机に置きました。
「ん? …ああ~ この子!」
「もう少年院を出て、また来たんですよ~」
「早いですねえ~」と次席がニヤニヤします。
「あとちょっとで異動なのに~…それでですね、異動前に、まぁ、ビシッと審判しておこうかなと」
「またジェイさんに当たったんですね?」
「誰かの策略かなぁ」
「いえいえ、しかるべき人のところに仕事が寄っていくだけです…前回はビシッとした審判じゃなかったんですか?」
「じゃなかったです」
「ほおお」
「あれじゃ、ダメだと…今記録読んで思ったんです」
「 … 」
「で、今回は、これぞ家裁の少年審判ってやつを」
「ほおお」
「これから、付添人をつけます」
「弁護士ですか?」
「いや、少年友の会で」
「そうですか」
「で、この記録、もう調査命令押したので、すぐに書記官室から調査官室に回してもらいますから、しかるべき人材を早急にお願いします」
調査官室みんなに聞こえるようにわざと言ったところ、どこからか「げえ~」と声がしました。
すぐ記録を書記官室にもっていきます。
「あの、少年友の会、頼もうと思うんですけど」
「あ~ジェイさん」
「実際頼むとき、なんかの紙に書いてますねえ」
「え~とこの紙に書いて、家事の書記官室に持っていきます」
「それから?」
「え?」
「家事の書記官室に行って、そこからどうやって少年友の会に?」
「ええと…あそこに調停委員のキャビネがあるんで」
「ああーーわかった 窓口になる先生がいるんですね? なんて先生のキャビネに入れるの?」
「えっとお…なんて名前だったっけかな…たしか…K先生です」
あの先生だ!
と思いました。研究会の時、「早く始まれ」って目でこっちを見てた、あの先生…たしかK先生。
これまでにも何回か付添人やってもらった…
これは! キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
「期日簿は?」
「えっと…?」
「この審判を…○○日に入れましょう」
「えーー…入りますね。」
「午後いちばん」
「だいじょうぶです」
さて…すぐに話をつけなくては…