いかがお過ごしでしょうか皆様。


わたしは毎年のことながら忘年会や忘年会のようなもの続きで、消耗した1週間を過ごしました。


…いや、消耗の原因は飲み会だけに限らないのですが、本業も忙しい中にそういう企画が入ってくるので、消耗しちゃうんですな。


まったくもう。


というわけで(どういうわけで?)、とりあえず、試験観察の話の続きをば…


※  ※  ※


筋トレマシーンの調査官、その後もマメに少年の様子を見に行っていました。


行くたびに、少年の日記を見せてくれるのですが、読ませてもらうと、調査官のひたむきな努力と、少年の充実した仕事ぶりが、伝わってきました。


「調査官も、君に負けないように運動していたら、だんだん筋肉がついてきましたよ。」


なんていう日記のコメントのはしばしに、調査官の静かな闘志が見え隠れしました。


わたしがすることは、調査官が中間報告としてあげてくる少年調査票の続きをその都度読ませてもらい、認印を押すだけです。


…そうこうするうちに、半年が過ぎました。


「そろそろ、試験観察を終えてもいいかと思います。」


と調査官が報告してきました。少年は、今後も今の住み込み先で雇ってもらえるそうです。


わたしにとって、半年で終えられる試験観察は、とても順調な方でした。


「じゃあ、いついつころに、最終審判の期日を入れましょう。今度会いに行った時に、その期日を彼に伝えてやってください。」


「わかりました。」


さすが、筋トレの威力は凄い…なんて気楽に思いながら、わたしはその予定の期日を控えました。




…ところが、です。


数日後の朝、登庁するなり、その担当調査官が「あのー裁判官」と話しかけてきました。


「あの子ですが、…原付の無免でつかまったそうです…」


「 …! まじっすか?」




これまでの少年の生活史が思い起こされました。


たしか…暴走族に入っていたんだった…先輩とつるんで、夜中に出歩いてばっかりの生活だったんだ…


ん~……むあー!!!