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『ミーのシューズ、ユーのシューズ』(241009)

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FOR ALL ROUTINE WORKERS

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すこし前に 新しい革靴を買いました
最近は その新しい靴を履いて 毎日家を出て 電車に乗って 街を歩いています

ところがこいつが すごく人見知りするやつで なかなかいうことを聞かなくて
僕のかかとは今ばんそうこうだらけ お風呂痛いし 毎日新しいパートナーと格闘中です
もしかしたら 靴のほうも 履かれる人を選んでいるのかもしれません
しかも 今日なんか 帰るころには雨が降っていたから 
新しい靴は 予想外の雨にうたれて いつもにまして ごきげんななめ
まったく困ったやつだ

でも 僕は 靴というものが好きだと思う

うんと若い頃は スニーカーを集めたりしていたけれど どちらかというと
お店に並んでいる靴や 人が履いているのを見ているほうが好きだ
特に 女性の履く靴には やっぱり ひとつの「美しさ」があると思う

僕は男だから もちろんヒールのある靴は履けないけれど
これまでに 男に生まれたのを後悔するほど 素敵な靴に出逢うこともあった
なんというか ヒールの中でも 個人的に好きな曲線というのがあって
王子様がガラスの靴でシンデレラを探すみたいに ドキッとピタッと出逢うカーブがある  

靴は 彫刻作品のように 一つひとつ微妙に違うカーブと面とかたちと空間を持っていて
既製品でも履いているうちに変化していくから その違いは まるで生きている人間みたいで

だから センスのいい靴を センスよく履きこなしている人は どこか惹かれます
男でも 女でも スニーカーでも フォーマルな革靴でも ヒールでも スリッパでもなんでも
だって 靴はチョイスから何から全部含めて 履いているその人の一部なんだもん

例えば 座敷で夜ご飯を食べたりするときの店先や 帰宅して玄関で脱いだ靴たちには
その靴の持ち主の一日がつまっているような気がして
自分の靴を含めて 色んな人のそういうのを見るのは けっこう好きです

そして 靴は誰でもいくつか持っていて 色んな靴を代わるがわる履いていくと思うんだけど
僕の場合は ひさしぶりに履く靴は 最後に履いた時から 時間が止まっていて
楽しいことや 嬉しかったことがあった日の 続きを見させてくれるような気がするのです

読みかけの小説のページをめくるような感じ
そう思って玄関で靴を履いて出かける時の あの不思議な感覚も好きです

そんな風に 靴には かかとがすり減るかわりに
持ち主が時を過ごして 人生を歩んだ分だけ いろんなものが入っていくんだと思う

僕は 女性には指輪ではなく靴を贈れるようになったら 男として一人前だと思っている
それぞれに趣味とかあるから なかなか難しいんですよね 一生できないかもしれない
やりたかったけど やったことないです

「この靴にはどんなものがつまってゆくのかな?」
そんなことを思いながら 今は慣れない靴で毎朝出かけている

ばんそうこうがいらなくなるまで もうしばらくかかるだろう

でも あいつと うまく分かり合いたいな
この数日はそんなことを考えながら歩いています

まあ なんだかまとまらなかった気もするけど 今日は靴の話でした。

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