お初にお目にかかります。今回からこの仮想通貨の情報ブログを書き始めます、と申します。

さて、記念すべき第一回目は「Ethreum」というコインの基礎知識や現状、今後の展望などについて話していきたいと思います。

Ethreumとは?

Ethreum(イーサリアム)とは、「スマートコントラクト」を実行することが可能な仮想通貨の一種です。ビットコイン以外のコインがアルトコインと呼ばれているのですが、イーサリアムはそのアルトコインの中ではトップの時価総額を誇り、仮想通貨全体で見ても第2位につけています。
 
先ほど、イーサリアムとは仮想通貨の一種であると述べましたが、もともとイーサリアムとは「個々人が多種多様のアプリケーションを作り出す基盤=土台」になることを目的として作られた「システムの名前」でした。つまりイーサリアムという仮想通貨は、この基盤で作られたアプリケーションの中で取引されるインターネット上の貨幣のことなんです。
 
もともと現在のような投資対象としての使われ方が想定されていたのかはわかりませんが、少なくともイーサリアムが作り出されたそもそもの目的は投資ではないんです。
 
イーサリアムのである「スマートコントラクト」とは、サーバーのダウンや外部からの検閲、あるいは詐欺などの悪質な行為、あるいは第三者による介入などを全く受けずに送金・入金などを行うことができるということです。
 
仮にスマートコントラクトが現実世界で実用化されたなら、保証人を立てたり、いちいち契約書を交わしたりするなどの煩わしい手続きの一切から解放されるんですね。
 
 

Ethreumの歩み

イーサリアムは、いつでどこ生まれてどんなふうに成長してきたのでしょうか。簡単にその足跡をたどってみることにましょう。
 

Ethreum、誕生

イーサリアムの産みの親は、Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏です。Buterin氏は19歳の時、ビットコインのシステムや目的を独自にリサーチしました。そしてその後、ビットコインとはまた異なったプラットフォームを作るべく動き出します。

 

そこで生まれたのがイーサリアムというアプリ開発システムです。ビットコインがあくまで管理者の存在しない「通貨」として開発されたのに対し、イーサリアムはそのブロックチェーンを用いて誰でもアプリケーションを作ることができる、いわば「母胎」としての役割が主なんです。

 
イーサリアムは、その自由度からユーザーの信頼を経て、どんどん時価総額も上がっていきました。全ては順調に見えました。しかし…
 

THE DAO事件の衝撃

2016年、イーサリアムに激震が走りました。イーサリアムのプラットフォームを使って行われていたベンチャー投資のシステム「THE DAO」というプロジェクトのとある機能を悪用され、日本円にして65億円相当のイーサリアムがハッキングにより、盗難されました。この出来事を「THE DAO事件」と呼びます。
 
盗難と言っても、物理的にPCを盗まれたわけではありません。仮想通貨取引所は、特定のウォレット(財布)を開けられる鍵を持っている人を「本人だ」と認識する特性があるんです。逆に言えば、鍵さえ盗めればその鍵を作った人のウォレットの中身をいくらでも持っていったり、送金したりすることが可能なんです。
 
こうして、65億円相当のイーサリアムは盗まれ、信用も価値も暴落。価格は1/3以下にまでがた落ちしました。
 

分裂(ハードフォーク)と対立

イーサリアム開発陣は、当たり前ですが困り切っていました。崩れ落ちた信用を戻さなければ、せっかく作ったイーサリアムがオシャカになります。

 

そこで開発陣の取った行動は、この事件を「なかったこと」にすることでした。古いデータとルールをすべて消去し、新しいものに置き換えるんです。確かにこうすれば、盗まれたイーサリアムもなかったことになり、実際に盗難が起こらなかったことになります。この一連のデータの書き換えを、「ハードフォーク」と呼びます。

 

しかし、イーサリアムの管理方法はブロックチェーン=利用者すべてで取引の記録を見張る、というものです。開発者の意向だけで変えることなんて許されない、という反対派も多くいました。

 

結果、反対派は従来のイーサリアムの記録をそのまま引き継いだ「Ethereum Classic」という新しいコインを作り、離反しました。以来、この2陣営で争いが起こってしまったのです。以来、相互の価格が影響しあうほどの競争が続いています。

 

もっとも、現在でも時価総額が高く、利用者も多い=高い信用を得ているのはEthereumのほうですが。

 

Ethereumの展望

さて、イーサリアムがどのようなコインだったのかがご理解いただけたでしょうか。

では次に、イーサリアムの今後についてお話していきます。

 

今後イーサリアムが大きく変わるであろう点は2つ。

  1. 現実世界の取引も、スマートコントラクトを適用できるようになる
  2. 予定されていた最後のアップデートにより、問題点が解決される

では、一つずつ見ていきましょう。

 

現実での契約もお手軽に?

現在、現実世界でのスマートコントラクトを実用すべく、多くの企業が集まってプロジェクトを進行しています。2017年にイーサリアムのブロックチェーン技術やスマートコントラクトの研究開発、ノウハウの共有を目的として発足した「EEA(イーサリアム企業連合)」です。

 

加盟する企業は後をたたず、2018年5月現在では500もの企業が参加しています。日本からもトヨタなど数社が参加していますね。

 

仮にスマートコントラクトが現実世界でも利用できるようになれば、今までの煩わしい手続きはすべて消え、より建設的な意見を出し合い、企業同士が高めあうことに時間を割くことができるでしょう。

 

Ethereumのアップデートとルール変更

イーサリアムは、全部で4段階のアップデートを成し遂げて完成すると発表されています。

 

このアップデートの段階のそれぞれには、開拓と発展の歴史になぞらえて「Frontier(フロンティア)」「Homestead(ホームステッド )」「Metropolis(メトロポリス)」「Serenity (セレニティ)」という名前が付けられています。

 

簡単にアップデートの内容をたどってみます。

イーサリアムは2013年、第一段階で技術者向けのテスト版として作り替えられてから、2016年に第二段階でハードフォークを防ぐためのマイニングの難易度調整とプラットフォームの安定化が図られました。

そして、2017年に行われた第三段階のアップデートにより、プライバシー保護やセキュリティの強化、プログラミングの負担を軽減するためのスマートコントラクトの簡易化がなされています。

 

そして、現在は3段階目のアップデートが終了。4段階目の発表を待つばかり、という状態です。

 

そしてこの4段階目のアップデートで一番大きく変わる点は、ズバリ「マイニングでのコインの獲得しやすさ」にあります。

 

イーサリアムのコインを、取引以外の方法で新しく獲得しようとすると、サーバーを使って暗号解読をする「マイニング」と呼ばれる作業が必要になります。そしてこれまでのイーサリアムではマイニングで得たコインが多い人ほど新しくコインを獲得しやすい「PoW」というシステムを導入してきたのに対し、次のアップデートでは「PoS」という新しい評価基準に変わるんです。

 

PoSとは「Proof of Stake」の略で、今現在所有するコインが多ければ多いほどマイニングが成功しやすくなるシステムです。これまでに得て、現在持っているコインの量が多ければ有利、そうでなければ不利になります。加えて、PoWでは定額しか支給されなかったコインが、PoSでは所有額の多さに比例して貰えるコインが増えていきます。

 

このルール変更により、すでにコインを大量に持っている人は何もしないでもコインを入手できるようになります。一方、コインの量が少ない人はマイニングにより赤字になる確率が大幅に上がるんです。

 

このシステムについては、今日でも議論が耐えません。金持ちをますます金持ちに、貧乏人をますます貧乏にするルールの導入に賛成するのは金持ちですし、反対するのは貧乏人ですから。

 

ともあれ、イーサリアムがPoSに移行することは確定事項です。今後イーサリアムを始めとするPoS環境のコインの行く先はどうなるのでしょうか?

 

真相はまだ見えませんが、これからが楽しみです。

 

まとめ

イーサリアムについて、少しでも知っていただけたでしょうか?
 
このブログが、少しでもあなたのお力添えになればと思います。
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました!